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前回はジョン・ダケイヤのストーリーについて紹介しました。今回はエジプトの巫女であり、彼の恋人であるライアのストーリーについて紹介したいと思います。読みやすいよう、あくまで私なりにまとめたストーリー内容となりますのでその点よろしくお願いします。原本が気になる方は是非エクスプローラーノートを集めて見てみてください!

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ライアの調査書の数は30枚となります。最後も内容がぎっしりのため縦に長いです。駆け足でいいから大体のストーリーだけ知りたい!という方は最後らへんにある「まとめ」をお読みくださいませ。

スコーチドアース編 ライアのストーリー

(※ )部分はストーリーが分かりやすいよう入れている注釈です。
ゲームのストーリーやメタ的な部分については太字にしています。


#01

これだけ遠く離れた場所から見ても、巨大なオベリスクの美しさは際立っている。まるで太陽神の光が実体化されたようだ。私達の野営地をオベリスクのすぐ側に築くことを望んだが、敵の目を引くという理由で他の者達から反対された。だが少なくともこれだけ近ければ、オベリスクの影と、その下の流れる川の恩恵を受けることができる。飲み水にも困らない。

ハトホル(※古代エジプト神話の愛と美の女神)に祈るとき、私はいつもオベリスクと向き合う。仲間達の疑いの視線を感じるが、私の信念は揺るがない。なぜならその信念がなければ、水と資源が豊富なこの地にたどり着いていないからだ。ここが理想的な居住地であるという点に関しては、皆の意見は一致している。

我々がどこにいようとも、神は見守ってくれている。私には分かる。

#02

建築作業は順調に進んでいる。我々の中に建築家はいないが、それぞれが与えられた役割を果たすべく、自身を順応させている。

ギリシャ(※地名ではなく人名)の広い肩幅と豪快な笑い声の裏には、明晰な頭脳が隠れている。私が彼を説得した結果、彼は岩を引きずるのをやめ、計画を練ることを覚えた。すると作業は一層はかどるようになった。アミールは庭園の開設に専念できるようになり、そこに居場所を見出したようだ。

私は私で、組織のまとまりと士気の維持に努めている。もっと何かできればと悔やむこともあるが、巫女が持つ多くの才能の中に肉体労働は含まれていない。午前中ですでに息が切れることもよくある。他のみんなから足手まといに思われていないか心配だ。

#03

ルクソール(※エジプト南部にある都市)にいた頃は、政治に関わらないようにしていた。巫女達の中には「アマンの司祭」になる者もいるが、私にそんな野心はなかった。私欲は自分のためにも他人のためにもならない。待っているのは苦しみだけだ。

だから今日ギリシャから「リーダー」と呼ばれたとき、私は驚いた。そのような地位を自分から求めたことはないし、ギリシャ以外の誰かから公式に任命された訳でもない。ただ自然とそうなっていのだ。

この名誉をどう受け止めればいいのか分からないが、もしこれがハトホルの意志なら、私にできる限りのことをして人々を導いていこう。

#04

慌しい数ヶ月が過ぎ、私達の集落は急激に成長した。住みかと仲間を求めて、放浪者達が大勢ここにやってきた。私は全力で彼らを迎え入れた。思いやりを持って接すれば、ほとんどの者は勤労と忠誠でそれに応え、共同体の一員になってくれるのだ。

だが私はここで油断するほど愚かではない。人の心に二面性があるのは分かっている。ハトホルは慈悲を、そしてセクメトは破壊をもたらす。この集落が大きくなれば、その分邪悪な者達に狙われやすくなる。

ギリシャは軍を組織しようと奮闘しているが、まだ満足のいくものはできていない。ひとまず警戒を強めておこう。そして神が私達に真の戦士を遣わせてくれることを祈ろう。

#05

時間はかかったものの、神は私の願いを聞いてくれた。少なくとも私はそう信じている。しかしダケイヤ隊長は、「真の戦士」として私が抱いていた理想像とは少し違っていた。

ダケイヤはぶっきらぼうで上品さの欠片もなく、概して怒りっぽい性格だ。彼が私に提案したあの意味不明な呼び名をやめて、彼の役職を「隊長」にすると決めたときは、一日中機嫌が悪く、近寄り難い雰囲気だった。

しかし彼は結果を出し続けている。あるいは私がそう聞いているだけかもしれないが、暇を見つけて、彼の働き振りを一度自分の目で観察してみよう。

#06

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ダケイヤ隊長は、大音量とともに火を吹く武器の使い方を兵士達に教えている。
あれにはどうしても慣れないが、その破壊力は絶大だ。人間の体などひとたまりもないだろう。しかしダケイヤ隊長は、まるで木剣のような気軽さであの武器を扱う。訓練中の兵士達の間を平然と歩き、ぼんやりとした顔をしながら手にした武器をくるくる回したりする。

人を死に至らしめる強力な道具を前にして、なぜあれほど冷静でいられるのか?不安に近いものを感じるが、だからこそ彼は私達の集落をここまで守ってきたのだろう。ただし、ダケイヤ隊長のような人物が何人もいたら、それはそれで困る。そしてあの武器を握る日が訪れないことを祈りたい。

#07

ハトホルの美と愛について多くの人に共有ができたことはとても喜ばしい。私の日々の祈りは、当初数人の興味を惹く程度だった。だがすぐにその興味は質問へと変わり、質問は参加へと変わった。今や神殿を建てられるほどの人数が集まっている。

これだけ熱心な人々に一日中教えを説くことができればどれだけ素晴らしいかと思う。しかし、私には優先すべき仕事がある。未来がしっかりと保証された時、私は再び巫女になることができるかもしれない。今は、私を頼りにする人々が多くいる。その責任を放棄するわけにはいかない。

#08

名前というものは興味深い。大きな役割を占めながらも、その人間自身や所属する場所を変えるものではない。

こう考えるのは、私達の村の名前について考えたことがなかったからだろう。村も今や大きなってきていて、名前を付けても良い段階に入っている。

古代の言葉で「知ること」を意味するノスティという名前が良いのではないか?いずれにせよ、ここの住人たちが選択する名前には必ず次のような意味が含まれるのだろう。「神のご加護の下で私達は生きていると」

#09

砂漠の全土に渡って彷徨う者は、ノスティの門の前に現れる。私達に危害を加えない者を送り返すことは、断固として反対だが、人が増えればより食料が必要となる。

結果として、ノスティの畑が重要なのだ。幸いにも、ギリシャの設計と私の組織が効果的であることが再び証明される形となった。効率的な灌漑システムを構築しただけでなく、「ガラス」と呼ばれる透明で光沢のある物質を使って作物を保護する構造体を作り上げた。

それは毎朝、偉大な宝石のようにアムン・ラーの光と共に輝き、私達の心が1つになれば達成し得ることを美しく思い出させるのだ。

#10

我々の尽力と神の恵みにも関わらず、この不可思議な地では悲劇を回避することはできない。昨日のノスティは、またカマキリの襲撃という悲劇に見舞われた。時間を巻き戻すことはできないが、犠牲者と最も近しい関係にあった者達に、私の慰めの気持ちが少しでも届くことを祈ろう。

死者全員を墓地に埋葬する余力はない。その代わりに彼らの追悼式を開き、対話を希望する者には個人的に時間を割いた。日々の職務がそれに加わり、私は精神的にも肉体的にもすっかり疲れてしまった。しかし民が苦しんでいるときに、私だけ休んでいる暇などない。

#11

以前私はノスティの貿易交渉を全て担当してきた。その頃の習慣がまだ抜けない。そのせいか、集落の門をくぐるキャラバンや狩人は、皆私の名前を知っている。中には私と直接交渉を望む者もいるが、私自身は別に構わない。彼らとのやりとりはまるで言葉を用いたゲームのようなもので、非常に楽しい。

昨日もインゴットの積荷を引いてキャラバンがやってきた。我らが偉大なる隊長は、交渉の場に警護の者を同行させるよう提案したが、気が進まなかった。来客をおびえさせて、取引がご破算になったら、せっかくの商機を逃してしまうことになる。

#12

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私は間違っていた。それにダケイヤ隊長には一生の借りができた。この恩は誠心誠意返していかなければならない。もちろん、そんなことで彼の無情な行為は許せない。確かにあの商人と名乗る奴らは私を誘拐しようとした悪人だ。しかし、その内1人は降伏していた。あの状況で彼を処刑する必要などなかったはずだ。この過酷な場所では、いつ自分の中の善が消え、悪に支配されてしまうのか、予想もつかない。

私にもっと力があれば、血は流さずに済んだだろう。だから私も銃を扱えるよう鍛錬しなければならない。ダケイヤ隊長に協力を仰ごう。

#13

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少しずつだが、銃の扱いを学んでいる。最初の方の訓練では、反動で武器が手から飛んで行きそうになるほどだったが、今は腕も鍛えられ、照準も合うようになってきた。

ダケイヤ隊長の存在はとても心強い。別の場所では不愉快に感じていた沈黙も、ここでは心地良いものになっている。彼は大げさに褒めたり、けなしりすることがない。私がやるべきことにシンプルに集中させてくれる。余計なことを考えなくて済む。

私の当初の実力を考えれば、彼はとても寛容だった。私も彼に対してもっと寛容にならないと。

#14

古代、穏やかなハトホルは荒々しい戦士であった女神セクメトとして、自身の怒りを人類世界に解放してしまった。しかし、その無慈悲な大虐殺の間も、セクメトの中にハトホルは存在していてハトホルの中にはセクメトが常に存在していた。そしてその怒りが落ち着くと、愛と美の女神が帰ってきた。

この女神のように、人類も同じだ。悪意は親切になり得るし、心優しさが凶暴になることもある。ダケイヤ隊長も、彼の過去の行いを見ると、それと何ら変わりない。

先日、ハトホルとセクメトの話を聞かせたときは理解していないようだったが、彼が良い行いをする努力をすれば、いつの日か本当の善人になるだろう。

#15

理論上、私は有能な射手になった。だがあくまで理論上だ。でも実際はどうだろうか?他の人間の人生を終わらせることが私にできるのか?

分からない。このことを考えると恐怖で口がカラカラになる。戦士セクメトの魂は私の中にも存在しているだろうが、自分の中にそれを探せなかった。

訓練の中で、瀕死の状態になった獣たちを楽にさせたことはある。これは彼らのためにやったことだが、それでも目からは涙が溢れ、胸が締め付けられる思いだった。このような感情を押し殺す術を学ぶ必要がある。私の人生が掛かっているのだ。

#16

努力はしたものの、祖国で入念に学んだ教えや習慣に私は背いてしまった。しかしハトホルの新たな信者達の要求に応えるため、そしてこの砂漠で皆が直面する厳しい環境と戦うために、私は適応を強いられた。

例えば、盛大な宴や祭りで神々を称えることは、ここでは資源の無駄になってしまう。勤勉に学ぶ教え子達に、祝祭の喜びを与えることができないのだ。それがとりわけ残念でならない。

控え目に何かを祝うことなら許されるかもしれない。村人全員が参加して、士気を高めるのもいいだろう。我らが偉大なる隊長も楽しんでくれるか… まあ、そうなったら奇跡だが。

#17

防衛については隊長の判断を信じるが、カマキリへの反撃は正しい選択なのだろうか?彼が村の防衛を疎かにしているとは言わない。むしろその逆で、彼が率いる小隊の戦力が心配だ。

心配すべきことはないのは分かっている、彼自身の手で編成されたチームだし、私には他にやるべきことがある。壁や門は修理が必要で、診療所の物資や人々の士気を高めなければならない。絶え間なく続く緊急事態の中を右往左往していて、さすがに痺れが出てきた気がする。

とは言え、小休止を挟んだとしても、不安で心が休まることはないだろう。

#18

ノスティの人々の出身地は様々で、考え方も十人十色だ。このことが争いの原因になるときもある。

数週間前に、自国間の長年にわたる闘争から逃げてきた2人の人間が私のもとにやって来た。そしてつい先日、木製の十字架を崇拝している村人に嫌がらせをした信奉者には、私自ら厳しい罰を与えなければならなかった。ある時には、1人の男がノスティのリーダーの座を賭けて決闘を申し込んできた。

しかし、このようにして拳を交えた者たちは、今は西門の修理に尽力してくれている。彼らが力を合わせれば私達は強くなれる。それは神がお互いを分かり合うために、我々をこの地に導いた理由だ。

#19

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何日間もハトホルの慈悲とセクメトの治癒力を乞うた。そして待ち続けた。この祈りが届くと私は信じた。最初に彼を見たとき、瀕死かすでに死んでいるように見えた。しかし、神々は私の元にジョン・ダケイヤを残してくれた。

他にやるべきことがあるのは分かっている。この部屋でこれ以上の時間を浪費している暇はない。それでも、ここから離れることを心が許してくれない。もうこれ以上、自分の気持ちに嘘はつけない…

#20

私をここに送ったのはハトホルの意志だ。私は彼女の喜びと慈悲を広めるため、彼女の愛を理解するために存在している。

前から分かっていたはずだった。家族を愛していた、司祭たちを愛していた、そしてノスティの人々を愛している。しかし、縛られた感情を紐解いた時、まるで止められない川の流れのように感情が溢れ、本当の意味で「愛」を知らなかったと気付いた。今ならハトホルの教えを具現化できる。遠い世界から現れた戦士、ジョン・ダケイヤに感謝している。

そして今、私達は1つになり、この砂漠を楽園に変えよう。

#21

最近のノスティは喜びに満ちており、やっぱりお祭りでも開こうかと思う。何せ祝うべきことが沢山ある。

カマキリの脅威がなくなって、偵察隊は北部への開拓に向かうようになった。そこで、彼らは裂けた地中になだれ込む大量の黒い油を発見した。このおかげで新たな素晴らしい道具も製作し、祭りの1つや2ついくらでもできるほど、貯蔵庫は物資で溢れている。

ダケイヤは反対するだろう。彼は極端な心配性だが、私なら彼を説得できる気がする。いつの日か、その心配と責任が消え、歌と踊りに代わることを願っている。

#22

シューの風の力を利用すべく、ギリシャのチームは羽根付きの風変わりな塔を建てている。その様子を見ながら、私達が今まで成し遂げてきたことに私は驚嘆した。何もない荒野から出発したノスティは、短期間で本物の街へと発展したのだ。偉大なるファラオ達ですら、その偉業をうらやむだろう。

砂嵐と怪物達の存在はあるものの、砂漠の脅威は日々消えつつある。犠牲者の数も、人々の苦しみも、どんどん少なくなっている。おそらくいつの日か、脅威は完全に消え去るだろう。その日が来れば、これまで耐え忍んできた苦難と犠牲は全て報われる。

#23

この数日の間、偉大なオベリスクの光が今までに見たことがないリズムと強度で点滅している。夜に見ると一際美しく、心地良い光景だ。星空に向けて歌を唄っているようにも見える。これも神の思し召しなのだろう。ハトホルが私達を祝福してくれているのだ。

祝祭を催すわけにもいかないので、代わりに特別な儀式と祈りを日没後に行うことにした。今のところこの試みは上手くいっていて、全員がそれぞれの信仰心や活力を新たにしている。

この光の祭典はいつまで続くのだろうか?

#24

脅威がそこら中に潜んいる中で、信仰を持たないジョンはどのように現状と向き合っているのだろうか。彼は安全が保障されている場所でも、武器を傍に置いて眠ることをやめようとしない。オベリスクが危険だと突然言い出すのも頷ける。

私には信仰があるし、ジョンのことも信用している。あの飛行トカゲから私達を守ってくれると信じている。オベリスクは脅威でないと信じている。そして彼の考え方さえも許容できると信じている。しかし、この件に関しては彼からの歩みよりも必要だと思う。オベリスクのことになると、周りが見えなくなりすぎている。

#25

一体何がいけなかったの?あらゆる試練と苦難の中でも、ハトホルやアムン・ラー、全ての神々への信仰は失わなかった。それどころか、教えを広め、祭壇を作り、彼らを祭る式典もとり行った。

なぜだ?!なぜオベリスクは空を明るく灯し、私の新たな家に破滅を送り込んだ?なぜ神々は大地をバラバラに引き裂き、私が作り上げた物や仲間を地の底に叩き付けた?私が何をしたと言うのだ?

ジョンがいなければ、こんな質問もできなかった。最後の行動として、私を見捨てた神々に救済を乞いながら死んでいたはずだ。

#26

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亡くなった人々のことで胸が一杯だ。
生徒たちの笑顔が見える、学ぶ意欲を見せている。ギリシャの笑い声が聞こえる、愉快に大笑いしている。ジョンの忠誠なる部下(※サシャのこと)の差し出す手が見える、そして彼女は暗闇の中に消えて行った。

ジョンは自分を責めないようにと言ってくれる。あれは予期せぬ出来事だったと。しかし、彼らを破滅へ導いたのは、破戒の権化を崇拝させたのは私だ。

それを導いた私が罪を感じずにはいられない。ジョンのようにどうにかしてこの感情を閉じ込め、今を生きる必要がある。失ったものを引きずり続ければ、今あるものでさえ失ってしまう。もうそんなことはさせない。神でさえ彼を奪うことは許さない。

#27

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ジョン、どうか私を褒めてほしい。
教えられた通りに呼吸をコントロールした。涙が頬を伝っていても、心の中が嫌悪と怒りで爆発しそうでも、照準を合わせ、殺せた。皆殺しにした。

あなたまで私を置いていくの?生き延びるべきなのは私じゃなくてあなたよ。あんな化物に殺されるようなあなたじゃない。あなたは強すぎた。あなたがいないと…

お願い、戻ってきて。あなたの声が聴きたい。あなたの笑顔が見たい。お願い。お願い。

#28

それを見つけたとき、粉々にしてやりたいと思った。あの卵は私の愛する人を奪った憎き化物の元であり、同情する必要のないものだ。しかし、それらが助けになることも知っている。この生物たちを私の奉仕者として育て上げれば、不実な神々でさえ私に手出しはできないはずだ。

私は大きなかがり火で、本来母親から与えられるべき温もりを作った。孵化に備えて、最強の獣たちから乳を集めた。

それで十分だろう。いや、十分だ。彼らは私が育ててみせる。彼らと共に生き延びる。ジョン、最後の約束よ。私はあなたの分も生きる。

#29

あの生物が孵化するときに、丸腰は危険だと思っていたが、今はお互い信頼関係ができている。産まれて最初に目にした生物を親だとして認識するようなことも知っていたが、この場所で私はその当事者になってしまった。私は化物たちの母となった。

それならそれでいい。神には見捨てられ、愛も失った。昔のように。ハトホルの最後の痕跡である喜びも平穏もない。セクメトの強さと怒りで心を満たし、後ろには化物たちを引き連れ、腕には武器を持つ。この砂漠に私の怒りを思い知らせてやる。

もう二度と私のものを奪わせない。相手が人間だろうと、獣だろうと、神だろうと。

#30

ジョン、最後に話して以来色々なことがあった。この世界には信じられないような秘密がある。当初の私ならひれ伏すしかないであろう危険が潜んでいる。だけど私は強くなった。黒いベールで包まれた私を見ても、私だと分かってくれる?

今でも人々を救う方法を探し続けている。以前とは異なる方法でね。私はもうただの世話係でもなければ、傷を癒すだけの治療者でもない。無力な人々を守ることや、この呪われた地に隠された真実を求める者を導くことができる。

いつの日か、誰かが真実を見つけ、偽りの神に裁きを与えるだろう。その時が来るまで、私の戦いは終わらない。もう後悔はしない、私は前へ進む。

ライアまとめ

オベリスクの近くに野営地を建設(本当は間近くに作りたかったが反対された)。近くには川もあり、オベリスクの影により太陽光も遮れるため理想的な居住地を見つけたと安堵する。そしてオベリスクに向き合いながら神に祈りを捧げるのがライアの習慣となった。野営地の建設や運用も順調に進み、いつしかライアは「リーダー」と呼ばれるようになっていた。

野営地を訪れる人は等しく受け入れるようにしていた。ただ警戒は必要なため、軍が欲しいと思っていたがうまくいかない。そんな中、ダケイヤが街を警備したいと言い出した。想像していた「真の戦士」の理想からは離れていたが、ダケイヤは非常に優秀で結果を残し続けた。

集落が大分大きくなってきたため名前が必要だろうと、「知ること」という意味で「ノスティ」と名付ける。順調に日々を過ごしていたが、ある日カマキリに襲撃される。それからまたしばらくして、今度は商人と名乗りノスティに侵入してきた賊に拉致されそうになる。ダケイヤに助けてもらうものの降伏した人まで殺してしまったため説教をする。そして自分にもっと力があればなんとかなったのではないかと思い、訓練してくれないかとダケイヤに相談する。

ものすごく時間はかかったが、なんとか銃の取り扱い方を習得。辛抱強く教えてくれたダケイヤは寛容で、自分も彼に対しそう努めようと思い直し、ダケイヤと交流を深めるようになる。そんな折、またカマキリに街を襲撃される。このままではまずいと、カマキリへ反撃するため街を出発したダケイヤを見送り、雑務をこなしながら毎日不安に過ごす。その後彼の隊は帰還したが、ダケイヤ本人が瀕死の重傷を負っていた。毎日祈りながら彼の看病をするうちに彼の事が好きなことに気づき、ダケイヤも同じ気持ちだったようで恋人同士となる。

それから平穏な日々が続いていたが、ある日からオベリスクが光り出すようになった。ダケイヤはオベリスクが危険というけど、きっと私たちの事を祝福してくれているだけでオベリスクに危害はない。そう信じていた。だが、その後オベリスクが強く光り空全体を明るくしたかと思うと、自然災害を発生させノスティ全土を砂漠の底へと飲み込んでしまった。ライアはジョンに助け出されるが、残りの住人は全員砂漠の海へと消えてしまった。

自分がオベリスクを信仰していたばかりに…。自責の念に苛まれながら過ごし、一緒に生き残った恋人のジョンだけは何があっても失いたくないと強く思うようになる。しかし、旅した先でワイバーンの襲撃に会い、ジョンはライアを助けるためワイバーンに挑む。

ライアは助かったが、引き換えにジョンはワイバーンに殺されてしまう。愛する人を奪ったワイバーンの卵を見つけた時は気が狂いそうになったがなんとか思いとどまった。この卵の中身は危険だが、飼い慣らせば助けになることがわかっていたからだ。卵をふ化させるのに十分な温かさやミルクなどを準備。そしてライアは「ジョンの分も生き延びる」と固く心に誓うのであった。例え「他者の命を奪う」行為をしてでも。

その後ワイバーンの卵は無事に孵り、自分を親だと認識してくれた。そして思った通り助けとなった。神に見捨てられ愛も失ってしまったライアは、ワイバーンたちを引き連れながら手に武器を持つ。そしてこの世界に怒りで心を燃やしながらも、それでも人々を救おうと決めるのであった。

ライアのその後

顔が見えないよう黒いベールを被りながら、ワイバーンにまたがり各地の人々を助ける放浪の旅をする。困っている人々を助けながらも拠点は持たず、世界を観察しながら一匹狼で過ごす人生を選びます。



以上がジョンの恋人、ライアの物語です。アイランドに出てきたネルヴァと同様神を深く信仰していましたが彼のようには驕らず、非常に謙虚に人々の為だけに生きています。例えノスティが砂漠の藻屑になろうが、怒りで心が燃えようが、「人々を助けたい」という根っこの部分だけは変わらなかったあたりとても優しい人であることがわかります。

ジョンの記録ではその後彼がどうなったかまではわかりませんでしたが(その後亡くなったので当然といえば当然なのですが)、ライアの27番目のノートで彼がワイバーンに殺されてしまったことが明かされます。ジョンの29番目と30番目のノートの置き場所が少し離れていることから、最後ジョンはワイバーンを引き付けてライアを助け、戻ってこないジョンを探しに行ったライアが彼の亡骸とワイバーン(とその卵)を見つけたものと思われます。もしくはジョンがメインで戦い、ワイバーンの巣窟から場所を移せたものの彼は亡くなってしまった、のどちらかでしょう。

また、15番目のノートで「はたして自分に他者の命を奪うことができるだろうか?」と心配している様子がありますが、最後には「相手が人間だろうが獣だろうが神だろうが容赦はしない」と書いてるあたり、この先生き残る為にも色々と吹っ切った様子がみてとれますね。


以上!ライアのストーリーでした!次回はARK界の主人公、アイランドからスコーチドアースの世界に飛ばされてきたヘレナ・ウォーカーのストーリーついて紹介したいと思います。


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