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次はダイアナのノートにも登場していた、メイ・イン・リーのエクスプローラーノートを紹介します。彼女はアイランド編からの続投となり、ネルヴァと死闘を繰り広げた末にアベレーションの世界へと飛ばされてきました。アイランド編をまだ読んでいない方はそちらから読むのをお勧めします。

メイ・インの調査書の数は30枚となります。本記事は内容がぎっしりのため縦に長いです。駆け足でいいから大体のストーリーだけ知りたい!という方は最後らへんにある「まとめ」をお読みくださいませ。

読みやすいよう、あくまで私なりにまとめたストーリー内容となりますのでその点よろしくお願いします。原本が気になる方は是非エクスプローラーノートを集めて見てみてくださいませ。それではいってみましょう!


アベレーション編 メリ・イン・リーのストーリー

(※ )部分はストーリーが分かりやすいよう入れている注釈です。
ストーリーに関する重要な部分や、メタ的な部分については太字にしています。

#01

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私はどこに連れて行かれたのだろうか?あの機械から自分の剣を引き抜こうとしたとき、まばゆい光とともに突然私は荒れ果てた場所にいた。あの装置がなんであれ、壊さなければならない。

ネルヴァの遺体も私とともに来ていた。私が残した彼の胸の傷からはまだ血がしみ出ていた。彼のしたことをよそに、埋めてやるべきだろうと考える私もいた。彼は暴君だったが、それでも戦士の死を遂げたのだ。

さしあたり、自分の顔の傷に包帯をして、休息するつもりだ。今ここは夜であるし、探索するならば明るい時の方が安全だ。

#02

今日は運が良かった。傷に包帯を巻き終わったときには、太陽が昇っていた。ネルヴァの遺体を一瞬見てしまった。ここからわずか300歩離れたところにそれは、くすぶっていた。太陽光がそれを燃やしていたのだ。

以前見つけた洞窟を覚えていたので、私はできるだけ早くそこに駆け込んだ。洞窟に着いたころには脚が痛く、鎧からは煙が上がっていたが、私はまだ生きていた。

今、太陽が私を殺そうとしていた。おそらく意識がもうろうとしていたせいだが、そんな考えが笑えた。怪物も軍隊もダメだった。だから今度は太陽が私を殺しに来た。だが私はそれにも勝つつもりだ。

#03

昨夜、これ以上休息はしていられないとわかった。包帯として使うための予備の布はこれ以上なく、付近のコケもほぼ全て食べ尽くしてしまった。外に行って太陽の熱の危険にさらされるよりも、洞窟をもっと深く進む方を選んだ。降りていくのは危険であったが、どうやらそれは正しかったようだ。

この洞窟は想像したよりも大きい。事実、まったく洞窟という感じではない。降りてきたここには大きな森が広がっている。まるで陸地がひっくり返ったようだ。

しかし、ひとつだけ私がよく知っているものがある。空気が濃く、野獣の音と匂いがしていることだ。警戒心は下げないでおこう。

#04

外の光が天井から射して地下であるここまで来ているのだが、この光で焼けることはないようだ。なぜかはわからないが、喜ばしいことではある。

背中にトゲのある小さな怪物の集団に攻撃された(※ネームレスのこと)。前の私なら、やつらを怖れていたと思うが、今では獣など怖くはない。私はやつらをかなりの数倒したが、さらに現れ続ける。一番大きいやつを倒しても、勢いはとどまらない。

ただ、私が奇妙な光輝く柱に近づいたときだけ、やつらは後退した。やつらは柱から発するおかしな光に怯えているようだ。やつらのこの弱点を利用すべきだろう。

#05

ついに、自分の顔の包帯をはずした。感染は防いだが、間違いなく傷は残るだろう。だけど私は気にしないし、私の新たな仲間も傷を気にしないだろう。

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実は、ちょうど彼と初めて会ったときに包帯をはずした。大きな木の枝の上から、彼は私のことを物珍しそうに見下ろしていた。私もただの好奇心で彼のことを見返した。彼は子鹿にそっくりだったが、毛皮は色鮮やかで、流星のごとく輝いていた。(※シャインホーンのこと)。私は彼を見て、以前見たことのある麒麟(※中国神話に現れる伝説上の動物)の絵を思い出したが、麒麟にしては小さすぎるようだった。

なんであろうと、彼は私のところに無邪気に近づいてきたので、置いてはいけなかった。私は彼をシャオと名付けた。暗闇の中にきらめく私の小さな光だ。

#06

シャオが仲間になったおかげで、森を進んでいくのは楽になった。彼の放つ光はガイドにもなるし、私を守ってもくれる。以前戦った小さなトゲを持つ怪物が大勢で戻ってきたが、光る柱のときのように、やつらはシャオの光を前にし、萎縮して逃げていった。シャオと一緒にいれば、もうやつらを怖がる必要はない。

しかし、シャオの力は永遠ではない。休息のため定期的に光を消さなければ、ある程度の時間で光は消えてしまう。森の特に暗い部分を歩くときには気を付けなければならない。そうしなければ、シャオの光が消えてしまい、私たち二人は危険にさらされる。

#07

シャオの助けがあっても、私は歩くだけで精いっぱいだ。私のことを乗せてくれる馬が必要だ。馬がいれば、森をすばやく進め、資源の調達も楽になる。幸運にも、そんな獣を見つけたかもしれない。

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ある日の夜、遠くでたくさんの遠吠えが聞こえた。調査をしてみると、毛のない狼のような見た目の奇妙な獣の群れを見つけた(※ラヴェジャーのこと)。醜く獰猛な生物ではあるが、乗るには丁度いいサイズだ。

今のところは、群れを尾行することにする。一匹が群れから離れた時に、弓矢でそいつを気絶させ、自分のものにしよう。

#08

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仲間にした狼をシイと名付けた。
周囲の光を飲み込んでしまうかのような黒さだからだ。ウーズイ(※アイランドで乗っていたユタラプトルの名前)の代わりになる獣はいないが、シイは俊敏で獰猛だ。彼の背に乗れば、容易に森林を行き来できる。

しかし、シイだけでは足りないことはわかっている。この土地では、強者が弱者を支配し、従わない者は破滅させられる。私は傷が痛むたびにそのことを思い出す。生き残るために、もっと強くならなければならない。今が自軍を立て直すときだ。

#09

昨日、巨大な殻のついた獣を尾行した。そいつは手のように動かせる大きな鉤爪を持っていた(※カルキノスのこと)。動きは鈍いが、強そうだった。自軍に加えたら良さそうだと思ったが、そうしようとする前に、空から何かが急降下してきてそいつを攻撃した。

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それは巨大なトカゲだったが、今までに見たことがあるのとは違った。いや、こいつはドラゴンだ。長い胴体に、羽毛のようなたてがみがある。(※ロックドレイクのこと)腕についた羽根を使って風に乗り、鉄のような爪で獲物の殻をバラバラに砕いた。ドラゴンは食事を終えたあと、洞窟の壁を登り、影と一体化し、私の視界から完全に消えてしまった。

私は新たな獲物を見つけた。もうすぐ私はドラゴンの力を支配するだろう。

#10

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ドラゴンは予想していたよりもずっと手ごわかった。最初、シイはドラゴンの周りを小刻みに動きつつ、私はシイに乗りながら弓矢を浴びせていたが、ドラゴンの羽毛で覆われた腕が届く距離の見積もりが甘かった。その腕が突然飛び跳ねたと思ったら、シイが足を負傷し、私はサドルから放り出された。

その出来事のあと、足が動かせなくなったシイは長くは持たず、私は木にとりついて生き残っただけだ。ドラゴンが毒で気絶し倒れたときには、その皮は矢でいっぱいだった。

私はシイを彼自身の倒れた場所に埋葬した。長くは仕えてくれなかったが、とても忠実だった。シイのおかげで、私はドラゴンの力を得られた。再び、獣の女王になったのだ。

#11

仲間にしたドラゴンのおかげで洞窟内を移動するのはたやすい。私はそのドラゴンにアオ・ユエと名付けた。洞窟は思ったよりももっと大きいことがわかった。

森の向こうには地中のさらに深くへと通じるトンネルが複数ある。その先にある地では、水や植物がシャオと似たような輝き方をしている。(※地下第2階層のこと。今いるところは1階層)どのくらい深くまで続いているのだろうか?もし進み続けたら、世界の果てが見つかるだろうか?

それはわからないが、先を急ごう。もう家には帰れないし、アイランドにすら帰れない。敵対した者ははるか後ろで死して横たわっており、味方は見つかっていない。私には単純に生き残る以外の目的はない。だから、今のところは前に進むことしかできない。

#12

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深く行けば行くほど、この地の野獣達は奇妙さが増していく。昨日、空飛ぶ悪魔の群れに襲われた。そいつらは頭のあるはずの場所によじれた触手があった(※シーカーのこと)。シャオの後をつけていたのだと思う。シャオの光を怖れるモンスターの中には、光によって空腹となるものもいた。

しかし、そいつらはアオ・ユエの牙と私の剣の前では無力だった。まだシャオには近くにいてほしいし、今は光を消して休んでいてもらおう。私はシャオが傷ついたとしたら我慢ができない。島で会った中でシャオだけが自分の意思で味方になってくれたのだ。ウーズイでさえ、最初はおとなしくさせる必要があった。

島にいたあの女(※ヘレナのこと)がいたような気がするが、今はもうどこかへ行ってしまった。そのうえ私はあの女を襲ったことがある(※ネルヴァと一騎打ちするために殴って気絶させた)。もう味方にはなってくれないと思う。

#13

やはり、洞窟にいるのは私だけではない。今日見つけた足跡は野獣のものではない。これは確かだ。

しかし、たとえ足跡が人間のものだとしても、こんな動きをする人など見たことがない。足跡は深く、かなりの力で地面を蹴ったようだ。そして、それぞれの足跡の距離はかなり離れているものが多い。こんなに遠く跳べる人はいない。かといって、野獣と一緒にいた形跡もない(※ダイアナ達の足跡。TEK装備で強化しているため常識外の動きをしている)。

注意して後を追えば、足跡の持ち主を見つけられるかもしれない。しかしその前に、足跡が敵と味方どちらのものなのか、もっと調べてみるべきだ。

#14

どこでミスをした?静かに移動し、痕跡も一度だって残さなかったのに、どういうわけか、彼らに見られていた。私は瞬時にアオ・ユエに乗ったが、どういうわけか、それでも追いつかれた(※ロックドレイクでステルス状態になったにも関わらず、TEK装備で場所を見破られてしまった)。

戦ったとしたら、厳しい戦いになっただろう。彼らは4人だけで、私にはアオ・ユエがいるが、彼らの武器と鎧は月光のように輝いており、動きが素早かった。

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私が先制攻撃をしようとしたその時、彼らの内の1人が腕を上げてヘルメットを脱ぎ、人の顔と夕日のような色の髪の毛があらわになった(※ダイアナのこと)。彼女は仲間を説得し、武器を下げさせたが、私がこれを書いていることからわかる通り、完全に拘束されてはいない。

今夜は彼らと一緒にキャンプすることになるだろうが、眠ることなんかできるものか。

#15

起きた途端、鎧を着た人たちはたくさん質問をしてきた。彼らは私がアオ・ユエを自力で捕まえたことに驚き、私が別の島からやってきたことを聞いたときはさらに驚いた。彼らにとってどうやら重要なことのようだ。

私もどうやって私を見つけたのかを質問をした。彼らが着ている鎧が暗視と驚異的な動きを可能にすると言った。オレンジ色の髪の女性が私にヘルメットを着けさせるまで、私はそれを信じなかった。ヘルメットをかぶると、暗闇を緑の光のようなもので見ることができ、離れたところにいる生き物は赤い影になって見えた。まるで魔法みたいだった。

彼らは私に一緒に村に来ないかと誘った。長くいられるとは思えないが、私はこの魔法についてもっと知りたい。

#16

この村は彼らが使う鎧と同じくらい奇妙だ。彼らは光る道具を使用し、光る金属の箱で眠る。彼らは私にその1つの使用許可をくれたが、私は断った。私は外でアオ・ユエとシャオといっしょに寝た。棺のようなものの中で眠りたくなかった。

彼らは、彼らの使っている道具は魔法ではなく機械だと説明した。だが私はどうしたらそんなことができるのかわからない。アイランドには見たこともない武器や道具がたくさんあったが、それらは実際にある物で作られていた。人間が触ることもできないような光で、どうやって作っているのだろう?

その美しく不思議なものを、私は理解したい。そのためにも努力しなければ。

#17

使えない。ここの機械は私の理解力を超えている。一番単純な道具ですらうまく扱うことができない。それに比べると、槍や剣の訓練は単純に思える。

雑用などの仕事をしてここに居させてもらうだけの働きはしようとしてきたが、いつも邪魔になったり手間を増やしてしまう。他の人たちと比べて、これでは私は子供のようだし、彼らもそんなふうに私を扱う。

失敗だった。ピカピカした金属の建物の中で彼らと暮らすよりも、私は森の動物と一緒にいるほうが合っている。必要な物資を彼らにもらって、今週中にここを出よう。

#18

ここを去る際にいくらか物資を分けてもらえないか、オレンジ色の女性に聞いた。しかし、彼女はただではあげれないと断った。物資がほしければ、まずはこの鎧(※TEK装備のこと)を使ってみなければならないと彼女は言った。

騙されているような気がしたが、私は一度この鎧を使ってみたかったので、了承することにした。例え騙されていたとしても、騙されてこれほど嬉しいと感じたのは初めてだった。鎧を着ているとき、まるで血が私の血脈の中で踊っているようで、私を取り巻く世界すべてを感じることができた。これまでの人生ずっと眠ったまま過ごしてきてのを、この鎧を着て初めて目が覚めたかのようだった。

こんな気分を味わった後ではここを離れられない。この鎧を使いこなせるまでは。少なくとも今は。

#19

この鎧の鍵は意思である。始めの頃は私の意思に反して、遥か上空へ跳躍したり、鋭敏に回りすぎたり、物体を握り潰したりもしてしまった。しかし今、私は完全に制御する術を得た。卵を運びながら山を駆け登り、破壊とまではいかないものの岩を砕いたり、素手で獣と戦闘もできた。

一度鎧に馴染んでしまえば、後は自身の戦士としての経験が習熟の手助けをしてくれた。私は既にレースにてジーズーを抜き去り、リング上で彼女を倒すこともできる。私の優位は明白だ。しかし今の私が在るのは彼女のおかげだ。卑下しようなどとは露にも思わない。

私は彼女を本当の名前で呼んであげるべきだと思う。しかし盛大に笑い声を上げる彼女に「ダイアナ」は似合わない気がする。ジーズーのほうが合う。彼女は私がそう呼ぶことを気にも留めていないかもしれないが、ジーズー…柑橘類の名前を付けている理由についてまでは恐らくわかっているわけではないだろう。(※恐らくだが、「ダイアナ」よりタンジェリンオレンジのような明るい色やイメージのほうが彼女には合うという意味で「ジーズー」と名付けた)

#20

3日前、私はドラゴンの卵をいくつかとってきてくれないかと村人に頼まれた。そのとき初めて、彼らがあまり動物を従えていないことに気づいた。彼らは動物よりも自分たちの道具にかなりの信頼を置いていた。おそらくこのことが、彼らがアオ・ユエに感動した理由なのだろう。

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狩りはうまくいった。私のやることはたくさんあり、説明もかなり必要だったが、メンバーはそれを理解しうまくやっていた。また、この鎧の限界を見極めることもできた。今では、この鎧は剣と同様に扱えるし、難題だったこの狩りも有意義なものになった。

狩りのあと、私を子供のように扱う者はもういなかった。私が道具の扱いに困ったときでもそれは変わらない。誰しも、得意とするものは違うのだと思う。

#21

私はちょっとした厩舎の主人になった。他の人はまだ獣がいることに慣れておらず、彼らの世話をする方法について教えなければならなかった。やることはたくさんあるが、気にならなかった。再びたくさんの獣とともにいることは、むしろ私を元気づけてくれる。

彼らに近接戦闘術についてもいくらか訓練もした。彼らの武器は強力だが、その代わりほとんどが戦士ではない。彼らは生身での戦争を経験したことがないのだ。ジーズーは「私たちは兵士だが、空を飛ぶ金属の船で戦っていた」という。この洞窟を出ることができたら、それを見せてくれるそうだ。できるのかはわからないが、きっと素敵だろうと思う。

#22

ジーズーはついに、あの金属の筒の中で寝ることを私に納得させた。もうそのことについてあれこれ言われたくない、という気持ちもあったとは思うけど、私は今までよりも心地よく眠れたことは、認めなければならない。

私は今、ほかの村人たちと同じ生活をしている。同じものを食べ、同じ服を着て、同じように働く。私はまだ彼らの道具に手を焼くし、彼らの本当の仲間になれたわけじゃないことは十分わかっている。けれど、それは黄巾党の蜂起の時だって同じだった。共に戦った人々は同志だったが、私は彼らのような本物の戦士にはなれなかった。

この村でもそういう立場なのだろうが、しばらく滞在するのもいい。悪くない。

#23

急がねばならない。トライブは紫色の炎の川があちこちに流れ、草木一つ生えない洞窟の深部に探索隊を派遣した(※地下第3階層へ行った)。村全体を救うことができる重要な何かを探しに出かけて行ったが、誰も帰ってこなかった。私たちは通信装置で彼らに呼び掛けたが、返事はなかった。

他の村人は、そこに生息する恐ろしい悪魔によって彼らが殺されたのではないかと危惧している。そんなことがあってはならない。そして彼らはジーズーと一緒にいるべきなんだ。

私はアオ・ユエに私のものと似た鎧と武器(※TEKサドルのこと)をつけ、自分には紫の炎(※放射能のこと)から守るための鎧を付けた。たとえどんな獣や悪魔が立ちふさがろうと、私たちで蹴散らして、ジーズーの探索隊を救出する。

#24

ここは死の大地だ。傷だらけの不毛な地。ここには紫色の炎のほかになにもない。光も動くものもない。アオ・ユエもここが嫌いなようだ。生物が踏み入るべき場所じゃない。

ジーズーはどうしてこんなところに来たんだ?ここに来る危険を冒すほどの理由とはなんだ?その理由が何であれ、すでに何人かが犠牲になっていた。私は今朝、ぐちゃぐちゃになった、所々食い荒らされた彼らの獣の残骸と、そのそばに何人かの死体を見つけた。幸いにも、ジーズーの死体はそこになかった。

紫色の炎が凍り付いた水晶の巨大な塔がこの先にある。きっと彼女はそこに避難している。


#25

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この銃の製作者を探し出して、心から感謝を伝えねばならない。この1日、私はこの銃の強さに助けられた。武器の照準が強化されていたおかげで、巨大な怪物から逃げている生存者を2人見つけることができた。

しかし、私の行く手にはクリスタルが形成され、立ちはだかっていた。回り道はせずに、アオ・ユエを前に行かせ、クリスタルごしに炎を吐かせた。私の思ったとおり、怪物はダウンした。怪物が回復するまえに、アオ・ユエは怪物の上を飛んでいき、一緒に怪物を仕留めた。

生存者の1人が私にハグしてきたときに、それがジーズーだったとわかった。ハグのような行為には慣れていないのだが、私が彼女の無事を喜んでいることをわかってくれたと思う。ジーズーのチームメイトは傷を負いながらも生きていた。休息すれば、彼は生きながらえるだろう。

#26

今だにジーズーを帰るよう説得することができないでいる。本気だということが伝わるよう、彼女の本当の名前、ダイアナと呼ぶことも試したが、彼女は聞き入れなかった。

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彼女は計画において重要なものを探しているというが、彼女の仲間に何が起こったのかわかっているんだろうか?思い出すだけでもいやになる。彼は夜中に痙攣し始めたと思ったら、彼の胸から彼らを襲っていた怪物の子供が飛び出し、心臓を引き裂いた(※リーパーは他の生物を媒体に繁殖する)。血と骨がそこら中に飛び散り、そいつが襲ってくるまで私は驚きのあまり動くこともできなかった。幸いジーズーがそれを撃つまでに、私はそれを引きはがすことができた。

何を探しているにしろ、それを手に入れるためにもっと危険な目にあうことが怖い。

#27

彼女は、探しものは私たちが野営した場所から、そう遠く離れていない遺跡のどこかにあるといった。遺跡といっても、村の建物のようなものはなかった。見たこともないものが古代のものと言われても困惑してしまう。遺跡に入ってすぐ、恐ろしい悪魔の群れに襲われたため、遺跡を探索する時間はほとんどなかった。

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ジーズーが目的のものを探し回る間、奴らはよだれをたらし、歯を鳴らしながら襲い掛かってきた。アオ・ユエの砲撃で奴らを倒すことはできたが、探し物を見つけるには、私たちは負傷しすぎていた。

恥ずべきことではあるが、私たちが逃げる間、悪魔どもを引き付けるためにアオ・ユエを囮にしなければならなかった。逃げる間、彼の悲鳴を聞くのはとても苦しかったが、彼の犠牲で私とジーズーは救われた。友よ、許してくれ。

#28

アオ・ユエがいなくなったので、注意して移動しなければならなかった。次戦闘があれば致命傷になる。悪魔たちの視界をなんとか避けて進んだ。あとはここをよじ登るだけだ。

乗り物なしに、クライミングピッケルを使ってゆっくりと上へ進んでいくしかなかった。長く危険な崖上りだった。2人とも何度か落ちかけたが、幸運にも、お互いに捕まえて支え合うことができた。そして力を合わせ、無事に洞窟の上部に到達した。

登頂のあと、しばらくその場で横になった。笑っていたか泣いていたかも覚えていない。おそらくジーズーもそうだろう。ジーズーは、今回見つけたもので村全体を救えるだろうと言うが、私はそんなことどうでもいい。ただただ、私たち2人が生きていることがとても嬉しい。

#29

なんとか村に戻ったとき、私たち2人はヒーローのような扱いを受けた。ジーズーの持ち帰った宝(※アーティファクト)で魔法の扉を完成させ、この場所を脱出できると言う。彼らはここを逃れ、家に帰ることについて話している。

それを聞いて私の気持ちはさらに高まった。こういったことを私はずっと待ちこがれていた。私が最高に気分が良くなるのは、彼らが未来について話すときなのだが、彼らはその話の中に私のことも含めてくれている。ついに、私は彼らの一員になったのだ。傭兵でも成り行きでもなく、必要とされたのだ。

ジーズーに借りができてしまったと思う。いや、ダイアナだ。他の誰よりも私を信頼してくれた。私はそのことを忘れない。

#30

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最近、故郷について考えている。今は、とても遠いところにある。おそらく、もう手の届かないところにあるだろう。たとえ魔法の扉が完成したとしても、故郷をふためと見ることはかなわないだろうと思う。

私は、今はそれを受け入れ、過去のものとすることができる。私は今、新たな故郷を手に入れたと感じている。まだその奇妙さには慣れないが、それも今だけだろう。

そのうち、私はここの道具使いもうまくなり、習慣にも慣れるだろう。私にとっての日常になっていくだろう。今となってはここが私の新たな故郷だ。あらゆる災いが来ないことを願う。私は、命を懸けてここを守る。


メイ・インまとめ

ネルヴァと死闘の末討ち果たしたが、転送装置に突き刺さってしまった剣を引き抜いたところ起動しアベレーションの世界へ飛ばされてしまう。一先ず傷の手当をしていたところ、チラッとみたネルヴァの死体が太陽光で燃やされていることに気づく。慌てて見つけていた洞窟へ逃げ込み、地上は危険だと悟り地下へ潜ることを決める。

シャインホーンが仲間になる。彼をシャオと名付け、彼の光は暗い洞窟を照らすだけでなく、ネームレスなど一部の生物を遠ざける効果があることに気づく。ただ光は無限ではないため、様子を見ながらシャオの光を消し、探検を続ける。

楽に移動するためにも騎乗できる生物をつかまえようと決心する。ある日ラヴェジャーの群れを発見。1匹を弓矢で気絶させテイムを成功させる。テイムしたラヴェジャーをシイと名付ける。移動は楽になったものの、生き残るには戦力が足りないと考え、更に仲間を増やすため次にテイムする生物を探し始める。カルキノスに目星をつけていたところ、突如現れたロックドレイクがカルキノスを捕食。ステルス能力で目の前から消えたのを見て、次にテイムするのはこのドラゴンだと決める。ただ思っていたよりロックドレイクのテイムに手こずり、ロックドレイクを手に入れた代わりに戦闘で負傷したシイが死亡。きちんと彼の埋葬をし、テイムしたロックドレイクにはアオ・ユエと名付け洞窟探索を続ける。

自分から味方になってくれたのはシャオだけ。一瞬アイランドで仲良くしてくれたヘレナの事を思い出すも、気絶させるために殴ってしまったためもう味方にはなってくれないだろうと考える。そしてこの洞窟には自分ひとりではなく、恐竜以外の、何かがいるのに気づく。敵か味方か見極めるため慎重に行動を始めるも、TEK装備をきたダイアナ達にあっさりみつかってしまう。戦闘態勢に入ったところでダイアナが危害を加える意思はないことを示し、一晩彼らと過ごす。彼らに自分は他の島(アイランド)から来たことを告げると、重要なことだったらしく大変驚かれる。何故自分を見つける事をできたのかを質問したところ、TEK装備の性能であることを説明される。最初は半信半疑だったが、ダイアナにヘルメットを渡されつけてみたところその性能に打ちのめされ、これが何なのか理解したいという気持ちが勝り、誘われるままダイアナ達のトライブへ加わる。

拠点でダイアナ達の作った道具をマスターしようとするものの、近未来的なものの扱いになれていないのか苦戦する。居候している間は雑用でもして手伝おうと思っていたが、あまりの使えなさに逆に迷惑をかけていることに気づき、物資を分けてもらって村を出ようと考え始める。そして去り際に必要な物資を分けてくれないか、ダイアナに相談するもタダではあげれないと却下される。物資が欲しいならまずはTEK装備を着てみて欲しいと言われ、何か騙されているんじゃないかと疑いながらも一度着て見たかったためそれを了承。着てみたところ、そのあまりの性能に「この鎧を使いこなすまではここを離れられない」とトライブ離脱をやめる。

TEK装備を使いこなせるようになる。これも全てダイアナのお陰だと感謝し、彼女の事をジーズーという愛称で呼び始める。その後トライブメンバーにロックドレイクの卵を取ってくることを相談さえ承諾。無事にロックドレイクの巣から卵を持ち帰ることを成功させる。トライブメンバーから信頼を得る。トライブメンバー達はあまり生物の扱いになれていなかったため、動物たちの世話の仕方を教える一方、近接戦闘の仕方についても指導をはじめる。トライブ内での生活にも徐々に慣れはじめ、もうしばらくこの村に滞在するのも悪くないと考え始める。

重要な何かを取りに、放射能エリアまで探索をしに行ったダイアナの探索隊と連絡が取れなくなる。周りが悪魔に殺されてしまったのかもしれないと心配する中、そんなはずはないと、アオ・ユエにTEKサドルをつけハザードスーツを着込み、ダイアナ達の捜索に出発する。リーパーから逃げている生存者2人を発見。なんとか仕留めたところで生存者の内1人がダイアナだということに気づく。もう1人の仲間も傷を負っているものの、休めば治るだろうと考えていたが、夜中に痙攣し始めたと思ったら胸からリーパーの子供が飛び出してきて絶命。ダイアナ達が何を探しに来たかはわからないが、この先もっと危険な目に合うのではないかと恐怖する。探し物があるらしい遺跡に踏み入るもリーパーの追撃を食らう。次戦闘になれば命を落とすだろうと悟り、アオ・ユエを犠牲にするという苦渋の決断をしてなんとかダイアナと逃げ切る。

探し物(アーティファクト)を手にし、命からがらダイアナと拠点へ帰還に成功。トライブ内はこれで島を脱出できるだろうと歓喜ムードに包まれる。そして彼らが語っている未来に自分と言う存在が当たり前に組み込まれていることに気づき、ついに自分は傭兵でもなんでもなく、個人として必要とされる存在になれたんだという幸福感に包まれる。これも全て自分を信頼し続けてくれたダイアナのお陰だと心の中で感謝する。

例えゲートウェイプロジェクトが成功したとしても、自分の故郷はもうないだろうと悟り、そして今ではそれを冷静に受け止めていた。故郷にはもう戻れないが、今新たな故郷を手に入れたと感じている。この新しい故郷にあらゆる災いが来ないことを願い、命がけでここを守ることを決意したところでエクスプローラーノートを閉じる。


メイ・インのその後

最後に記載されている通り、トライブメンバーの一人として以後彼らと生活を共にすることになります。そしてヘレナと、ヘレナと一緒に飛んできたロックウェルと再会するわけですが…。



さて、久しぶりに登場したメイ・イン。アイランドでネルヴァを取り逃がしたかのような記述で終わってましたが、その後ネルヴァを追跡し、無事(?)止めを刺せたようですね。その際に剣が転送装置に突き刺さってしまい、抜いたはずみで起動。傍らに横たわっていたネルヴァの死体ごとアベレーションの世界に飛ばされてきたようです。

ダイアナのノートで「地上でカリッと焼けた遺体を見つけた」という記述がありましたが、あればメイ・インが地上に残していったネルヴァの死体です。次のノートでメイ・インと遭遇した事も書き記していますので、恐らくこの時2人の距離はそう遠く離れてはいなかったんでしょうね。

また、12番目のノートで何気にヘレナをちゃんと味方としてみていたことがわかります。ネルヴァと一騎打ちするためとはいえ気絶させるのに殴ってしまった、もう味方にはなってくれないだろう…としょぼくれてる様子も少し見て取れます。ちょっとかわいいですね。

あとこれは個人的な感想になりますが、20番目のノートに書かれている「誰しも、得意とするものは違うのだと思う」という言葉はなんか心にぐっときますね!その後「誰も私を子ども扱いしなくなった」と書き残していますので、トライブメンバーもみんな人はそれぞれ得意とするフィールドは違うということを理解し、尊重してくれるようになったんでしょうね。いい話だなー!

これは余談ですが、最後らへんにでてくるリーパーの生態について。ノートに「胸を突き破って怪物がでてきた」と記載のある通り、リーパーは他の生物に寄生する形で繁殖をします。この辺りは実際にゲーム内でリーパーをテイムしてみるとわかりやすいと思います。リーパーは直接テイムが不可能なので、他生物から出てきたリーパーの子供をテイムする形になるのですが…。その方法が割と衝撃的なので、気になる方は調べてみてくださいませ(youtubeとかに動画あがってます)。ちなみに死ぬほどテイムと育成が面倒です。あと読んでて気づいた方も多いかもしれませんが、リーパーのモデルは映画エイリアンです。生まれる子供もまんがフェイスハガーです(笑)



以上!アベレーション編のメイ・イン・リーのストーリーでした。次回は我らが主人公、ヘレナのストーリーについて紹介したいと思います。


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