カルドセプト ビギンズは昔の感覚で遊べる?復帰セプター向けに変化を整理

基本情報
タイトル:カルドセプト ビギンズ
プラットフォーム:Nintendo Switch / Nintendo Switch 2(Steam版は2026年第4四半期予定)
ジャンル:ボード&カードゲーム
発売日:2026年7月16日
開発:グランディング(開発協力・監修:大宮ソフト、ジャムズワークス)
販売:ネオス
プレイ人数:1~4人
公式サイト:カルドセプト ビギンズ 公式サイト
2016年に3DSでリボルトが発売されてからはや10年。「もう新作は出ないのかもしれない…」と半ば諦めていたところに、まさかの新作情報!そんなカルドセプトの最新作、「カルドセプト ビギンズ」がついに明日7月16日に発売されますー!!やったー!
とはいえ、新作まで10年…。開発体制が変わり、キャラクターデザインが変わり、そもそもゲームデザインのベースが「リボルト」ではないらしい。基本ルールは一緒だが、なんか色々と中身が変わったらしい!
というわけでこの記事では、リボルトまでを触ってきた元セプター向けに、ビギンズで何が変わって、何が引き継がれているのかを整理したものです。「久しぶりに戻るけど、昔の感覚で通じるかな?」という不安と、「早く新作触りたい!」というワクワクを、両方持って読んでもらえたらうれしいです。
まず大きな違い
細かい話に入る前に、リボルトから変わった主なポイントを先に並べておきます。
- ゲームデザインの基礎が「リボルト」ではなく「セカンド」系譜
- ブック枚数が50枚から40枚に減少(シリーズ初)
- 演出2倍速+オート操作+オート周回機能が追加された
- 開発体制の刷新(シリーズ初、開発主体が大宮ソフトから移った)
- 世界観・キャラクターデザイン・音楽もすべて新規(バブラシュカ大陸ではあるらしい)
- 初期魔力アップ・連鎖の価値大幅アップで序盤から動きやすくなった
- 地形変化のコストが土地レベル無関係で均一化された
- ラウンドゲイン(毎ターン少額の魔力配布)は不採用
- 無属性土地は廃止、複属性土地に置き換え
- 「全体能力」カードは削除された
- カルドセプト史上初の公式グッズ展開
このあと1つずつ見ていきます。
比較する前提
比べる対象は、3DSの『カルドセプト リボルト』を中心に、必要に応じて『カルドセプト ザ ファースト(初代)』『カルドセプト セカンド』にも触れます。
私自身は初代・セカンド・リボルトを遊んできた元セプターなので、そのあたりの温度感で書いています。サーガは未プレイなのでこの記事では触れません。ビギンズはこの記事執筆時点(7月15日)ではまだ発売前なので、公式サイト・開発者座談会・先行レビューをもとに情報を整理しています。実際にプレイした後の感想・答え合わせは、後日別途追記予定です。
発売前に分かっている主な変更点
開発体制が大きく変わりました
シリーズを通して開発はずっと大宮ソフトが担当してきました。販売元は作品ごとに変わっていて、セガ、メディアファクトリー、バンダイナムコを経て、DS・3DS・リボルトは任天堂という流れです。
ビギンズはここがガラッと変わっています。
- 発売・統括:ネオス(プロデューサー:長嶋朗さん/リードディレクター:春木場將道さん)
- 開発:グランディング(開発ディレクター:山田真広さん)
- 開発協力・監修:大宮ソフト、ジャムズワークス
- カルドセプトの版権:大宮ソフト(登録商標保有)
大宮ソフトは版権保有と監修という立ち位置で、実際の開発はグランディングが担当しています。つまり、販売元が変わるのはシリーズ的にはよくある話ですが、開発の主体そのものが大宮ソフトから移ったのは今回が初めてです。復帰勢としてはけっこう大きな変化点だと思っています。
ただし、シリーズを長年支えてきた神宮孝行さん(初代カルドセプトの企画担当。NCSメサイヤ、大宮ソフトを経て、初代ではゲームデザインとクリーチャーのドット絵まで担当していた人)が、今作でもゲームデザイナーとして加わっています。開発体制は変わっても、「カルドセプトの中身を分かっている人」がちゃんと入っているのは、復帰勢的にはかなり安心材料ですね!
ちなみに電ファミニコゲーマーのインタビューで、大宮ソフトの鈴木英夫社長が「ネオスさんと最初に打ち合わせをしたときから、とにかく、できる限り変えてください、とお伝えしました」と語っています。今回えらく方向性がかわったなー(特にイラストなどのテイストが)と思っていましたが、大宮ソフト側から「思い切り変えていい」というお墨付きが出ていたことを知ってなんだか腑に落ちました。
「ガンハザードの箸休め」から生まれたシリーズという裏話
これは復帰勢というより長年ファン向けのトリビアです。Game*Sparkのインタビューで、鈴木社長が初代『カルドセプト』誕生の経緯を語っていました。
当時の大宮ソフトは『フロントミッションシリーズ ガンハザード』(1996年、スクウェア)の開発を担当していて、これが「地獄のように大変」だったそうです。その完成後、次の企画として神宮さんが持ち込んだのがボードゲーム=『カルドセプト』でした。
「箸休めではないですが、中継ぎ的にボードゲームはどうだろう」という提案から始まり、「一画面で完結するから比較的楽そう」という理由で通ったとのこと。結果的にはシリーズ化する大作になったわけですが、出発点が「ガンハザード開発で疲弊した反動」だったというのは、10年ぶりの新作を待つ立場としてはちょっと感慨深い話です。
ゲームデザインの基礎はリボルトではなく「セカンド」です
これは公式の開発者座談会で語られていた話です。
ゲームデザイナーの神宮孝行さんいわく、リボルトは毎ターン考える要素が多く、負担が大きかった。一方でセカンドは「やることがないときはパスできる」ため、テンポが良い。だからビギンズはセカンドをベースに作った、とのこと。
つまりビギンズは「リボルトの続き」ではなく、「セカンド系譜のリブート」に近い立ち位置と言えます。
リボルトの独特のクセ(毎ターン濃い判断を迫られる感じ)が好きだった人は、ビギンズはもう少しライトに感じるかもしれません。逆にセカンドのテンポが好きだった人には、「あの感じが戻ってきた」と受け取れる可能性があります。
ブック(デッキ)が50枚から40枚に減りました
これはシリーズ初の変更です。ファーストからリボルトまで、ブックは一貫して50枚でした。それがビギンズで初めて40枚に減っています。
開発ディレクターの山田真広さんが「50枚は多い」と語っていて、40枚だと「ギリギリ1画面に収まる」構成になるそうです。前任者の悲願だったとか。公式の推奨バランスは、クリーチャー20枚/アイテム10枚/スペル10枚。と覚えやすい比率です。
10枚減ったことで、以下が変わると言われています。
- 対策カードを1枚だけ入れる「1枚刺し」戦術が現実的になる
- 初手にクリーチャーが来ない事故が起きにくくなる
- ブック構築のハードルが下がる
ただし、リンカネーションで早期にリシャッフルする戦法など、過去作の代表的な戦術は機能するようにバランス調整されているそうです。
「同じカードは4枚まで入れられる」というシリーズ伝統のルールは、今回も過去作からそのまま維持されています。ブックの枚数だけが減って、構築の自由度は保たれた形です。
50枚でも結構悩んで組んでた身としては、40枚に減って大丈夫か?!と不安ではありますが、逆に悩みが減って吉と出るかもしれませんね!これは実際にプレイしてみてからのお楽しみですねー。
演出2倍速とオート機能が入りました
ここは時間がない人、対戦メインの人にはかなり嬉しい変更点。オート操作・オート周回がシリーズ初搭載されました。
- 演出速度:最大2倍
- オート操作機能:CPU戦で自動プレイ可能
- オート周回:走らせておいて結果だけ確認できる
- ゴーグルモード:メイン画面はシンプルに、詳細な数値を確認したい時だけ切り替えて表示できる新UI(ファミ通インタビューより)
先行レビュー(電撃オンライン)では、体感ゲーム速度が1.3倍、速度2倍+オートONで1戦約10ラウンド、報酬カード3枚とコイン1400が取れると書かれていました。※これはレビュアーのプレイ条件下での数値で、公式が示している仕様ではありません。
リボルト時代までは1戦がそこそこ長かったので、「もう1戦」のハードルが高かった記憶があります。CPU戦に安定して勝てるブックさえ組んでおけば、携帯モードで走らせながらカード集めができるので、生活の隙間時間で回せるゲームになっている、というのが今のところの公式・レビュー勢の見方です。
私はカード集めの楽しかったので、果たしてオートを使うかは今のところ定かではありませんが(案外使ったら便利だったとかはありそう)、対人戦メインでさっさとカードを集めきってしまいたい人にとっては朗報なのではないでしょうか。
序盤の魔力が増えて、連鎖の価値が大きく上がりました
過去作をやり込んだ人ほど「最初の1〜2ターン、何もできない時間」を体感していたと思います。ビギンズではその課題に対して、以下の調整が入りました。
- 初期魔力を増やして、序盤にできることを増やす
- 連鎖の価値を大きく上げる(今作の最重要調整のひとつ)
「一つの土地を大きく育てて勝つ」戦い方も成立はしますが、開発陣いわく連鎖を作った方が明確に強いバランスになっているそうです。土地を数多く取って属性を揃える「陣取り」の面白さが、より前面に出た形と言えます。
先行レビュー(4Gamer)では、マナスペルの効果が「従来の周回数×50G」から「周回数+1×100マナ」に変わっている、という具体的な数値の変化も指摘されていました。これで後半になるとマナスペルが死ぬみたいなこともなく、安定して魔力を増やすことができそうですね。魔力周りの計算式にも手が入っているようです。
1試合の長さは過去作の約4分の3に短縮されました
ファミ通のインタビューで、開発陣が具体的な数字を出しています。
- 1試合のプレイ時間は、過去作との比較で約4分の3
- 1試合のラウンド数は20〜25ラウンドで終わることが多い
「短くする」ではなく「面白いところに早く到達する」方針の結果、この着地になったとのことです。「重厚さは変えずに、展開だけを早くする」ことに成功した、と評価されています。
地形変化コストがレベルに関係なく均一になりました
これも座談会で語られていた変更点です。
過去作では、属性地形を張り替えるコストが土地のレベルに応じて上がっていく仕様でした。ビギンズでは、土地属性の変更コストが土地レベルに関係なく均一化されています。
これによって、地形を積極的に変えに行きやすくなり、
- 領地投資が活発になる
- 戦闘の頻度が上がる
- 逆転のチャンスが増える
という方向にゲームが動くよう設計されているそうです。
「全体能力」を持つカードは削除されました
これはカード編成側の変更です。
座談会でカードラインナップの話が出た際に、「初心者には分かりづらい」という理由で、全体能力(フィールド全体に効果を及ぼす能力)を持つ系統のカードはカットされたと説明されていました。
シリーズ経験者からすると寂しさもある変更ですが、入り口を広げる方向に振り切った判断のようです。
具体的にカットされた代表例が、4Gamerのインタビューで名前が挙がっていた**「リビングアイドル」種**です。マップ全体に影響を及ぼすタイプのカードで、初心者への説明のしにくさから今回は削除されました。
代わりに特定戦術に対するメタカードが用意されていて、対策と対策返しの読み合いが起きる設計になっている、とのことでした。
なお、新カードについては「まったく新しい能力(新能力)」は導入されておらず、新しいキーワード能力が1つだけ追加された形です。基本の遊びを大きくいじらない、という方針が徹底されています。全体のうち新規カードは約1割で、残りは過去作からの継承カードとのこと(4Gamerでの春木場さんの発言)。
無属性土地は廃止、複属性土地に置き換わりました
過去作にあった「無属性土地」は、リボルトの時点で既に廃止されていましたが、ビギンズでも復活していません。無属性土地の枠は、代わりに複属性土地に置き換えられています。
無属性土地は「止まってもうれしくない」「無属性クリーチャーを置いても地形効果が乗らない」といった、初心者に説明しにくい要素だったため、今作でも見送られた形です。
ラウンドゲイン(毎ターン少額の魔力配布)は不採用になりました
リボルトで導入された「ラウンドゲイン」(毎ターンの開始時に少額の魔力が入る仕組み)は、ビギンズでは採用されていません。
理由は主に2つ。「魔力がカツカツで節約するかしないかを考える瞬間」の面白さを残したいこと、そしてルール説明を1つ減らして初心者のハードルを下げること。リボルトの仕様に慣れていると最初は違和感があるかもしれない部分です。
世界観・キャラデザ・音楽もすべて新しくなりました
中身の話だけでなく、見た目や聴こえ方も一新されています。
- 世界観:完全新規のバブラシュカ大陸/王立学府セプトアカデミア
- 主人公:転入生カムル
- キャラクターデザイン:松浦聖さん(リボルトの西村キヌさんから交代)
- 音楽:ノイジークローク
- メインテーマ:坂本英城さん
- その他BGM:藤岡竜輔さん
- サウンドディレクター:陣内優希さん
キャラクターデザインについては、クリーチャーとメインキャラクターを合わせて200枚以上を松浦聖さんが1人で描いているという規模感。ファミ通のインタビューで長嶋さん・神宮さんの両方から「1人でよく描き切ってくれた」と語られていました。
サウンドディレクターを担当している陣内優希さんは、高校時代にカルドセプト セカンドで入って以降ずっと遊び続けている自称ガチファンだそうです。「セプター側の気持ちが分かっている人」が音を作っている、というのは復帰勢としてはちょっと安心する情報ですね!
カルドセプト史上初の公式グッズ展開
これはゲーム内容ではなく周辺の話ですが、復帰勢的にはけっこう感慨深い変化です。
ビギンズ発売と合わせて、公式グッズが正式に展開されます。開発サイドが「カルドセプトってグッズ出るの初めてでは?」というSNS上の反応が一番大きかったと語っているくらい、シリーズにとっては初めての試みです。
ダイス、Tシャツ、トートバッグ、スカーフ、スペルカードなど、キャラクターを前面に出すのではなく「日常使いできる」方向のデザインが特徴。ビックカメラやヨドバシカメラの発売日棚にゲームソフトと並んで展開される予定で、香港「Assemble」でも同時展開されるそうです。
10年待たされた身としては、ゲームが出るだけでもすごいのに、グッズまで用意されるというのはちょっと嬉しいですね!私も何か買ってみようかなー。
「日本発の名作を世界に発信する」姿勢
ファミ通のインタビューで長嶋さんが「日本国内にとどまらず、世界に向けて発信していくべきだ」「日本で生まれた名作を世界に発信したい、という使命を持って始めた」と語っています。
Steam版が2026年第4四半期に予定されているのも、海外グッズ展開が視野に入っているのも、この方針の延長線上にあります。10年前のリボルト時代とは、シリーズの向いている方向が明確に変わっている印象です。
どちらが合うか
まだ実プレイ前なので断定はできませんが、公式情報や座談会の内容から想定される「刺さり方」はこんな感じです。
- リボルト派:毎ターン濃い判断を迫られる緊張感が好きだった人は、ビギンズをライトに感じる可能性があります。
- セカンド派:テンポ重視の作風が好きだった人には、「あの感じが戻ってきた」と刺さりそう。
- どちらもハマった人:40枚ブック+オート周回で気軽に回せる新作として、まずは触ってみる価値があります。
エディション選び
現時点で発表されているエディションは以下の通りです。
- 通常版:Switch 6,380円 / Switch 2 Edition 7,480円
- 特装版:Switch 12,980円 / Switch 2 Edition 14,080円(初代『カルドセプト ザ ファースト』復刻版、公式カードブック、サントラ同梱)
- Steam版:2026年第4四半期予定
10年ぶりに戻る立場としては、特装版の初代復刻の存在が地味に効いてきます。初代からのファンほど「あの初代がもう一度遊べるならそっちがいい」という判断があり得るはずです。すぐ遊びたい派、まずは通常版で試したい派はDL版でも十分だと思います。(ちなみに私はswitch2の特装版を買いました!!)
▼ DL版なら今からでも発売日0時に遊べます
まとめ
10年ぶりの新作カルドセプトは、リボルトの直接の続きではなく、セカンド系譜をベースにテンポと入り口の広さを重視した作りになっているようです。
- ブックは40枚に減って構築しやすく
- オート機能で周回も気軽に
- 地形コスト均一化で戦闘と逆転が起きやすく
- 世界観・キャラデザ・音楽は完全新規
「昔のカルドセプトそのままではない」けれど、「シリーズの骨格は残っている」というのが、発売前時点で公式情報から読み取れることです。
実際に遊んでみた感想や、この記事で整理した情報との答え合わせは、後日別記事としてまとめる予定です。同じ復帰勢の方は、一緒にワクワクしながら明日の発売を待ちましょう!!!!
関連記事
参考にした情報源
- カルドセプト ビギンズ 公式サイト
- 開発者座談会『Creator's Voice』ムービー編
- 開発者座談会『Creator's Voice』サウンド編
- 開発者座談会『Creator's Voice』クリーチャー編
- 開発者座談会『Creator's Voice』ゲームデザイン編
- 開発者座談会『Creator's Voice』グッズ編
- カルドセプト ビギンズ 公式キャラクターページ
- 『カルドセプト ビギンズ』開発者インタビュー(電ファミニコゲーマー)
- 『カルドセプト ビギンズ』10年ぶりのシリーズ復活秘話 開発ロングインタビュー(ファミ通.com)
- 『カルドセプト ビギンズ』開発者インタビュー。大宮ソフト誕生からの軌跡(Game*Spark)
- 『カルドセプト ビギンズ』開発陣インタビュー(4Gamer)
- 『カルドセプト ビギンズ』開発者インタビュー(GameWith)
- シリーズファンが見た『カルドセプト ビギンズ』レビュー(電撃オンライン)
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