カルドセプト ザ ファースト レビュー|初代復刻の良かった点と初プレイのコツ

カルドセプト ザ ファースト レビュー イメージ画

基本情報

タイトル:カルドセプト ザ ファースト
プラットフォーム:Nintendo Switch / PlayStation 5 / Xbox Series X|S / Steam
ジャンル:ボードゲーム+カードゲーム
発売日:2026年7月30日
開発:シティコネクション
販売:ネオス(Switch版) / シティコネクション(PS5・Xbox・Steam版)
プレイ人数:1~4人(ローカル対戦のみ・オンライン非対応)
価格:4,950円(税込・ダウンロード版)
原作:カルドセプト(セガサターン、1997年・大宮ソフト)
公式サイト:カルドセプト ザ ファースト 公式サイト


初代『カルドセプト』が2026年7月30日に、SwitchやPS5などで復刻されました。名前は「カルドセプト ザ ファースト」。中身は1997年のセガサターン版がベースで、そこにクイックセーブや巻き戻しといった便利機能が追加されています。

私は初代をPSへ移植したバージョン「カルドセプト エキスパンション」が初めてのカルドセプトだったので、復刻されると聞いた時にはとても驚きました!おそらくビギンズがザ ファーストの前日譚にあたる作品のため、同じ月に発売することを決めたんだろうなと予想しています。

一方で昔の不便なゲームシステムに耐えられない人がいるのも事実…。この記事では復刻した初代をクリアしてみて、昔の思い出と比べながら感じた良かったところ・気になったところと、これから初めて遊ぶ人向けのちょっとしたコツをまとめておきます。

どんな作品か

今さらな説明な気がしますが念のため…。『カルドセプト』は、大宮ソフトが1997年にセガサターン向けに出した、ボードゲームとカードゲームを合体させたようなシリーズです。

すごろく的に盤面をぐるぐる回りながら、止まったマスに自分のクリーチャーを配置して自領土にしていき、他のプレイヤーが自分の土地に止まったら通行料を取る。そして設定された総魔力に到達し、誰よりも早く城に戻ったセプター(プレイヤー)が勝ち、という遊び方をします。

初代は「カルドセプト(セガサターン)」「カルドセプト エキスパンション(PS)」「カルドセプト エキスパンション プラス(PS)」の3作品。PS版もSS版も中身は基本的に同じですが、PS版のほうはバグ修正やカード修正などシステム面を改修した、より遊びやすいバージョンとして発売されたものと思ってもらえればOKです。※「カルドセプトDS」という初代のリメイクもありますが、リメイク作品なので今回は比較対象から除外します

今回復刻されたザ ファーストは、一番最初に発売されたサターン版初代を、シティコネクションが復刻して現行機に持ってきたもの。なのでゲーム内容は当時のまま。ただ一応現代の環境に合わせて、便利機能をいくつか足して発売した形になっています。

復刻版で良かったところ

まずは追加された便利機能の話から。

クイックセーブ/ロードがとにかく強い

一番助かったのがこれです。カルドセプトはサイコロ運や手持ちカードで結果が大きく変わるゲームなので、「ここで高額領地を踏み抜いたら詰む」みたいな場面が普通に発生します。

クイックセーブがあると、そのターンの直前に戻せるので、事故で一気に負けるパターンをかなり避けられます。特に初代は1ゲームが長いので、クイックセーブが一種の時短として機能してくれています。

古いゲームはどうしてもやり直しがききにくく、時間がない現代人にとっては致命的なため、Nintendo Classicsで遊べるゲームや復刻してショップでDL販売されているゲームの多くにこの巻き戻し機能がついています。なので本作もそれにのっとって機能を追加したものと思われます。

リワインド機能も地味に便利

砦や城を通過した時点まで巻き戻すことができるこの機能。自動でセーブしてくれているので、クイックセーブをし忘れた場合などに巻き戻しを使いたい場合にとても有用です。

手持ちカードが確認できるようになった

オプションでカード表示をONにしておくと、画面の隅に全員の手札カードを表示させておくことができるようになります。

今までは相手のターン中にしか相手の手札を確認できなかったため、いざ自分の番になり相手の領地を踏んだときなどに、(相手はどんな手札だったかな?戦闘した場合勝算はあるかな?)など考えなければいけなかったのですが、手札が見れるようになったので(今相手は防衛手段がないから攻めても勝てる!)などがわかりやすくなりました。

気になったところ

ここからは、遊んでいて「令和の感覚だと辛いな」と思ったポイントです。ゲーム自体が嫌いになる話ではなく、慣れれば折り合いはつくのですが、これから遊ぶ人(特にビギンズからの参入勢)には先に知っておくといいかもしれない情報です。

決定=B、キャンセル=A

Switchの一般的なゲームでは、決定はA、キャンセルはBに割り当てられていることが多いです。

ところが『カルドセプト ザ ファースト』では逆で、決定がB、キャンセルがA。PS版では○が決定、×がキャンセルだったので、同じ配置感覚で遊ぶとかなり戸惑います。これは本作がセガサターン版をベースにした復刻で、当時のサターン版のボタン配置をSwitchのコントローラー上に置き換えた影響と思われます。ザ ファーストはどちらかというとPS5のボタン配置の感覚に近いですね!

オプション画面はさらに逆

厄介なのが、-ボタンで開くオプションメニューの操作が、本編と逆になっているところです。本編で決定Bに慣れた状態でオプションを開くと、そこだけAが決定になっていて、また混乱します。

同じソフトの中で操作が統一されていないのは地味にストレスなので、設定関係を触るときは意識しておいたほうがいいです。

早送り機能が欲しかった

新しく追加されたクイックセーブとロードで巻き戻し機能はあるのですが、ビギンズのような進行を倍速するような機能はありません。

初代のCPUターンは決して短くはなくて、対戦相手が2人いると自分のターンが回ってくるまでに結構待たされます。これが1試合が長引く要因のひとつなので、ビギンズ同様倍速機能が入っていたらプレイ体験がだいぶ変わったのになーと思います。

特にビギンズの2倍速を経験した後に初代をプレイすると、とんでもなく1試合が長く感じられて展開も遅く感じられるため、巻き戻し機能と一緒にいれておいてほしかった機能ナンバーワンです。

ボタン連打で会話が進まない

更に1試合を長くしている要因の一つが会話をスキップできないことです。ストーリーモードの会話自体は+でスキップできますが、試合中のNPCの会話などはボタンを連打しても飛びません。1回押して1メッセージ、というテンポ。これがまたつらい。基本NPCは同じことしか言わないのでこれが煩わしいのです…。

エキスパンションでは改良され、会話がスキップできるようになったのですが、本作は初代の完全復刻版…。残念ながらそんな便利機能はついていません。

相手の手札は「確認できるだけ」

本作の追加機能の目玉である手札表示。てっきりビギンズみたいにいつでもみれるのかと思ってたんですが、実際は待機時に「カード内容だけ」を見れる仕様です。ビギンズみたいにカードを選択したら内容までみれる…といった便利機能ではありません。

また、戦闘になった瞬間手札は非表示になってしまいます。なぜなのか…。常時表示ならもう戦闘中もみせてくれてもよくないか??

公式サイトの機能紹介の画像では戦闘中も見えてるんですけどね…。「※画面は開発中のものです」とあるので発売後もそのままの画像なのでしょう…実際は戦闘中相手の手札は見えません。

相手が何のカードを持っているかわかっても、効果や能力などを覚えていないと意味がないので、結局はある程度カードの内容を覚えていることが前提のゲームである点は変わりません。

分岐マスでカーソルが空き地のほうに優先で向く

盤面に分岐があるとき、進行方向のデフォルトカーソルが「クリーチャーを置けそうな空き土地の方角」に向いていることが多いです。目標がチェックポイントを回ってゴールなのに、そのままボタンを押すと空き土地の方向に進んでしまい、いつまで経ってもチェックポイントを回れないという事態に陥ります。

分岐のたびに自分で進行方向を選び直す必要があります。癖ではいはいとボタンを連打していると詰むので注意が必要です。

エキスパンションなど後の作品との違い

初代を触ったうえで、改良版ともいえるPS版の『カルドセプト エキスパンション』などと比べて明確に違うと感じた点を、いくつかメモしておきます。

  • プレイヤー同士の「取り引き」がある:周回ボーナスを得た直後に、他のセプターと領地や護符を交換できる取り引きという仕組みがサターン版初代(=今回のザ ファースト)にはあります。魔力の合計が同等になる条件で相手と交渉ができるといった機能です。…が!如何せん出番がない。使わない機能ナンバーワンのくせに城を回るたびに選択肢がでてくる。取引OFF機能がほしかった。このシステムを悪用する方法もあったらしく、それが原因なのか、はたまたまじでいらない機能と判断されたのか、以降の作品ではこの機能は削除されています。ある意味初代でしか見れないレアシステムですね。
  • 一部クリーチャーの召喚条件や設定が違う:後のシリーズだと当たり前の召喚条件が、初代では違っていたり、そもそも設定されていなかったりするクリーチャーがいます(例:ハリケーンに先制がついていない、ナイトの強打条件が違うなど)
  • 画廊や称号などのメタ要素がない:一枚絵を収集して閲覧できる画廊モードは「カルドセプト エキスパンション」から追加された要素です。称号のようなやり込み要素も初代には無く、後の作品で足されていったものになります

これから初めて遊ぶ人向けのTips

初代は今のゲームに比べて親切度が低めなので、いくつか知っておくと事故が減るコツをまとめておきます。

必ず最初にオプションの設定をすること

手札の表示や報酬を増やすかなどの設定はすべてオプション画面にあります。便利にゲームを進めるなら必ず最初に機能をONにしておきましょう。

チェックポイントで魔力は貯まらない

後の作品ではチェックポイントを通過することでも魔力が増えますが、初代はチェックポイントを全部まわって城に戻る(周回)方法でしか魔力が増えません。ぽんぽんクリーチャーを置いていると、チェックポイントにたどり着く前に魔力が枯渇するので注意しましょう。

後半になれば楽になるかと思いきや、高額領地を踏んだ瞬間魔力がすっからかんになります。所持魔力の管理には特に注意が必要です。

土地レベルは順番に上げると安定する

前記の通り魔力がすぐに枯渇するので、土地のレベルは1段階ずつあげていくと安定します。払う総額はかわらないのですが、1回に80G払うのと160G払うのとでは結構変わります。比較的防衛が有利なゲームではありますので、ちょっとでも土地を守りたいのなら地道にレベルをあげていくと死守しやすいです。

手札が溢れたらターンの最初に捨てる

全シリーズ手札上限が6枚なわけですが、手札を捨てるタイミングがシリーズによって違います。リボルトとビギンズはターンの最後に7枚目を捨てますが、初代含めそれ以前のシリーズはすべてカードを引いた直後にあふれたカードを捨てるという仕様です。

カードを温存してるとどんどん捨てる羽目になるので注意しましょう。

1試合はかなり長い

初代は1試合の長さが結構あります。40ターン前後は普通で、集中して遊ぶには覚悟がいります。運がよければ30ターンくらい、悪ければ50ターンくらいは余裕でかかります。

ただ昔のゲームと違って、最近のハードはスリープから復帰すると中断した画面から再開できますので、細切れにはなりますが1試合を完走することはかなり楽になりました!初代では中断セーブなどができなかったのでこの点はかなり改良されている部分です。

クイックセーブは事故予防に使う

前述のクイックセーブは、「高額領地を踏み抜きそう」「転送マスに止まりそう」といった事故が起きる直前で保存しておくと、その状況をだいぶ回避できます。

もちろん本気で運任せに遊びたい派には不要ですが、「初代を今から遊んで最後までクリアする」ことを優先するなら、遠慮なく活用したほうがクリアまでの時間は早くなります。

合う人・合わない人

ざっくり合う人・合わない人を書いておきます。

合いそうな人

  • 初代を当時のゲーム感そのままで久しぶりに遊びたい人
  • 後発シリーズ(セカンドやリボルトなど)を触っていて、初代の原型に興味がある人
  • ボードゲーム×カードゲームというジャンルが好きな人
  • 1試合が長くても、腰を据えて考えて遊ぶのが好きな人
  • クイックセーブなどの便利機能はどんどん使う派の人

合わなさそうな人

  • 短時間でサクサク回せるゲームを求めている人
  • 覚えゲーが苦手な人(初代は特にカード情報の暗記が前提となってくる)
  • CPUの会話をスキップするなど、とにかく時短したい派の人
  • 後発作品でしか味わえない画廊・称号などのやり込みメタ要素が欲しい人

まとめ

エキスパンションの時から感じてはいましたが、カルドセプトはゲームとしての土台は初代の時点でかなり完成されていると感じます。我々が遊びやすいようちょっとずつバランス調節はされていってますが、ほぼほぼ初代から原型はかわっていません。

なので今から30年前のゲームを同じ感覚で遊べるか?という心配は無用です。まじでゲームシステムは初代から1ミリもかわっていません。

ただ最近のゲーム事情に慣れた身からすると、便利機能がちょっと足りないと感じるかもしれませんね。どうせならエキスパンションのよい部分(会話スキップとか画廊とか)も取り入れた状態で復刻版を作って欲しかったなーというのが個人的な感想でした。

それでも、クイックセーブと巻き戻しがある分、初代を最後までじっくり遊ぶ体験としてはかなり親切な仕上がりになっていると思います。シリーズが好きな人にとっては、原点に触れられるという意味で価値のある1本です。

ビギンズは本作の前日譚ではありますが、遊んでなくても全然問題ない作りにはなっています。どちらかというと本作を遊んでからビギンズを遊んだほうがビギンズのストーリーが理解しやすいです。まあストーリーについては機会があればまた別記事にまとめる予定なので、詳しくはそちらで語ることにします!

ちなみに私は古参勢でカード内容全部覚えてしまっているので、会話がスキップできないのを逆手(?)にとり、基本自分の番になったときだけ画面をみてゲームを進めるという謎時短プレイをしていました。相手がターン中何をしたか見ていなくても、盤面状態と相手の手札さえ確認できたら勝てます。あとは戦闘音がしたときだけ自分の戦闘かを確認するくらいですかね。幸いNPCの会話は勝手に進むので、本当に自分の戦闘と自分のターンだけプレイしていればよそ見しながらでもクリアはできます。スキップや倍速できなくてイライラしてる人は是非この謎テクお試しあれ!

▼ カルドセプト ザ ファーストを遊んでみたい方へ

▼ 前日譚にあたるビギンズも気になる方へ


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