カルドセプト リボルト|ストーリー解説 救世の神都編 その1

カルドセプト リボルト イメージ画

基本情報

タイトル:カルドセプト リボルト
プラットフォーム:Nintendo 3DS
ジャンル:カードゲーム+ボードゲーム
発売日:2016年7月7日
開発 / 販売:大宮ソフト / 任天堂
プレイ人数:1~4人
公式サイト:カルドセプト リボルト 公式サイト


ストーリーに関する記事一覧はこちら → ストーリーのまとめ記事(リンク集)

前回の続きです。前回は伯爵クラネスを倒し、首謀者の亜神サイクを退け、3カ月後の街に巨大な浮島が落ちてきたところまででした。今回はその浮島──消失したはずの神都ダフネリオンの襲撃から物語が始まります。

主人公の名前は好きに決められますが、一応公式が「アレン」という名前をつけているので、主人公の名前は「アレン」で記載させていただいてます。

5.救世の神都

消失したはずの神都ダフネリオンが、巨大な浮島となってセレファスに襲来。神都の聖騎士フィフリィが現れ、アレンを「アベリオル」「神都の裏切り者」と呼び、宝珠の返還を要求する。記憶のないアレンの過去が、いよいよ動き出す──。

登場人物

人物として新たに神都の聖騎士「フィフリィ」、アレンの妹「ニーナ」、同郷の幼なじみ「オランジ」、神都の主教「エンディーグII世」が登場します。

フィフリィ ニーナ オランジ エンディーグII世

ストーリー構成

  1. 神都、襲撃 - 美しき女騎士
  2. 帰郷 - 忘れがたき屈辱
  3. 神都の長 - 日々の鍛錬1 - 日々の鍛錬2
  4. 現れた宿敵 - 驚天動地の力 - 安住の地
  5. 月影を追って - 最後の日 - 決別の儀式
  6. 魂の旅立ち - 生命の宝玉 - ガーディアン暴走
  7. 異世界の女王 - あの日のように
  8. 明日を賭けて

今回はストーリー1〜3、合計7ステージ(メイン3+サブクエスト4)を取り扱います。

5-1.神都、襲撃

突如として現れた島はセレファスの街にぶつかり、その動きを止めた。

神都ダフネリオン

そして正門が開いたその先と島が、光の道で繋がったのであった。何事かと駆け付けるアレン達。そこへクラネスも現れる。島を見たクラネスは「間違いない、神都だ」と、目の前にある浮島こそがアレン達が探していた神殿のある場所、神都ダフネリオンだということが判明する。「ダフネリオンは、主神を祭る神殿を持つこの世界最大の都市だった。世界の崩壊とともにあの街も消失したと思っていたが…。まさかまぬがれていたとは」とクラネスは驚きの表情で語る。

一同が島のほうを見ていると、門の向こうから人が歩いてくる。そのうちの一人が突然、 「全員、動かないで!その場から動かないでください。」と命令をした。アレンが誰だ?とみていると、クラネスが「神都の将か!」と言う。それに「はい。私はダフネリオンの聖騎士──フィフリィ」と、命令していた女が名乗る。

「主教エンディーグII世の命で、ここに来ました。」という彼女を、よもや自分を倒して街を奪うつもりなのではないかと警戒するクラネス。それにフィフリィは、逆に用はないという。「用があるのは…あなたです。──アベリオル。」

「アベリオル?誰だ、それは?」というアレンにフィフリィは向き直る。「とぼけないで。あなたは……神都の裏切り者。その上、旧友にまでシラを切るとは。」という。どうやらアベリオルとは、アレンのことを言っているらしい。「お前、ダフネリオンの人間だったのか?」驚くナイトホークに、だがアレンは「俺にそんな記憶はないが…」と困惑気味に答える。

困惑するアレンをよそに、フィフリィは話を続ける。「あなたがどうして裏切ったかもわかっています。あなたは神の力がこもった宝珠を手に入れた。その宝珠を体内に宿し…エンディーグをも上回る力を得た。それで私たちの敵に回ったのでしょう?クラネスとともに、神都を落とすために」

身に覚えのない言いがかりにアレンはさらに困惑する。「言っていることがまるでわからない。それに俺は、伯爵の味方になど……。」と話をしようとしたアレンに、「問答無用です。宝珠を渡しなさい。宝珠さえ渡せば、引き上げます。世界の保持のために、宝珠が必要なのは、あなたも知っているでしょう。」とフィフリィは話を聞かない。

「フィフリィ……と言ったな?俺は宝珠なんて知らない。聞いたこともない。だから、従うわけにはいかない。」と答えるアレンに、「とぼける気なら、しかたありません。あなたを倒し、宝珠を回収します。旧友ではなく、神都の戦士として。」とフィフリィは一方的に戦闘を仕掛けるのであった。

◆ 戦闘終了後 ◆

「この強さ…、以前とは明らかに違う…。アベリオル、やはりあなたは宝珠の力を得ているのですね。」と敗北したフィフリィ。それに「何度も言うが、俺は宝珠なんて知らない。お前のこともな」とアレンは答える。だがフィフリィも後に引かない。「今日のところは、おとなしく引き下がります。総員撤退!ダフネリオンにて態勢を立て直します!」

そうして去っていくフィフリィ達。それを見て俺たちも撤退を…というナイトホークをユマが「乗り込もう!」と遮る。何を言ってるんだと驚くナイトホークにユマは続ける。「あそこへ行けば、なにかわかるかも!アレンの過去、それから…世界が消えても、アレンが生き残れる方法が。」

自分のために言ってくれている事がわかったアレン。「……そうだな。この街にいてもわかることは、もうなにもない。よし、ダフネリオンに乗り込むぞ、ユマ。…ナイトホーク、お前は?」とナイトホークの意向を尋ねる。それに豪快に笑いながら「…しゃーねえな。俺もつき合うか」と答えるナイトホークであった。

独り言
勝手にアレンはプレイヤーの化身だしなんだかんだでこの世界の人物ではないんだろうなーと思ってたら、普通にアベリオル!って固有名詞で呼ばれた時はびっくりしましたよね。お前名前あったんか!

5-2.帰郷

アレンとユマは神都ダフネリオンののどかな農耕区へたどり着いた。そこへ先に偵察に行ったナイトホークが合流する。「待たせたな。おもしろい話を仕入れてきたぜ。」とナイトホークはにやっとした。

その話というのはこのダフネリオンについてのことだ。この浮遊島はこれまでずっと、伯爵の街から離れて姿を隠していたというのだ。伯爵の街と一緒にいれば消失に巻き込まれて消えてしまう…そこで神官たちの力でダフネリオンを切り離し、世界消失の影響を受けないよう隠れたということだった。

それを聞いたアレンは「だからゴリガンも存在に気づかなかったんだな。」と納得した。ユマは「"あの名前"についての情報はなかった?"アベリオル"っていう名前……。」と質問したが「すまねえ。そっちの方はまだ、なにもつかめず、だ。」とナイトホークは謝った。

やはり中心街へ行き、フィフリィに聞きに行くしかないと踏んだアレン達。通り道である農村へと足を踏み入れると、町中で女に詰め寄っている男に気づく。

「おい、アベリオルの居場所を吐けよ!」と詰め寄る男に「本当に知りません。お兄ちゃんは、帰ってきてませんから。」と女は答えた。だが男は「すっとぼけんじゃねえ!奴を見かけたって話は聞いてんだ!」とひかない。

見かねたアレンが「なにをしている!」と仲裁に入ろうとすると、女は嬉しそうな顔で「お兄ちゃん?」と言った。男も「グェェ、お前はアベリオル!!」と驚きを隠せない。その言葉に「お前、アベリオルを知ってるのか?」とナイトホークが反応する。それに男は「当たり前だ!今も探してたところだ!」と怒鳴った。

アレンは、アベリオルについて詳しく聞こうと男に尋ねる。それに男は「自分のことを教えてくれって……何をトボけてやがるんだ?だったら思い出させてやるぜ、腹立たしい、お前の過去をよ!」と言い、男はアベリオルについて語り始める。

「お前は、ダフネリオンで一番の凄腕セプターなんて呼ばれてたな。同郷のオレよりほんのちょっと強い程度だけどな。その強さのせいで、お前は主教やら街の偉い奴らにもてはやされ、女たちにもモテモテ。一方、オレは誰にも相手にされなかった。」と恨みに似たような紹介をする。

それにナイトホークが「なあ兄ちゃん、お前についての情報はいいから、アベリオルのことだけ教えてくれよ。」と言うと、男は怒り「黙って聞け!それからオレは、兄ちゃんじゃなくて、オランジだ!」と名前を初めて名乗った。そして話を続ける。「お前はそんな恵まれた立場にいながら突然、姿を消しやがった。また消える前に、オレの方が強いってみんなにわからせてやる!」

「オイオイ、そんなくだらねえ理由で一戦やるってのか!?」と呆れるナイトホークに「くだらなくなんか、ねえ!」とオランジは怒った。そこへ「お待ちなさい!」とどこからか声が聞こえ。

一同の前に現れたのはフィフリィだ。「本当に神都に乗り込んできていたなんて…。預言者ゲッペルの言った通りだったわ。」それにアレンは「預言者ゲッペル……?」と怪訝な顔をする。フィフリィは構わず「今日こそ宝珠は渡してもらうわ!」とアレンに戦闘を仕掛ける。そこにオランジが割って入った。「俺の恨みを晴らすのが先だ!割り込む気ならお前も倒してやる!」

一歩も譲らない二人に、「…ようやく自分の手がかりが得られそうだというのに…。いいだろう、まずは降りかかる火の粉を払う!」とアレンも、戦闘態勢に入るのであった。

◆ 戦闘終了後 ◆

「アベリオル、やはり強い……」と膝をつくフィフリィ。そして「なるべく早く降伏なさい。これは善意の警告よ!」といって退く。オランジも「おぼえてやがれッ」と捨て台詞を吐いて敗走した。

残された3人の元に、少女が「アベリオル……お兄ちゃん!帰ってきてくれたんだね。」とアレンに駆け寄った。それを見ていたユマとナイトホークは、彼女がアレンの妹であることを確認した。少女に対して向き直し、アレンは「正直に話そう。…すまない。俺には記憶がないんだ。」と告白した。

それからしばらくして、アレンは少女…ニーナと二人で話をする。いろいろと心配をかけてすまないと謝ったアレンに、ニーナは記憶がなくても戻ってきてくれてよかったと笑った。そうしてアレンは、昔の自分のことを聞かせてくれないか、と頼むのであった。

少女は語る。「お兄ちゃんはとても私に優しい人だった。そして、いつも夢を追い求めてた…。自由でなければ夢は追えない、だから聖騎士にはならなかったの」そんな自分に、アレンは「ずいぶんとロマンチストだったんだな。」と笑った。

続けてニーナは「でね、ここからよく月を見ていたの。とくにいなくなっちゃう前はよく眺めてて。」アレンは月を見つめていた昔の自分に思いを馳せ、「月を、か。どんな思いを寄せていたんだろうな。」とつぶやいた。

その後夕飯の準備をしてくるといい、ニーナは家へと戻った。「ああ、わかった。」とアレンは答える。そこへ丁度よく偵察からユマとナイトホークが戻る。今のところ敵は見当たらず、周囲にもアレンのことはうまく隠せているとのことだった。

ナイトホークはアレンに問いかける。「どうする?お前がアベリオルである可能性は高いような気がしてきたぜ。」それに「もし俺がこの世界の人間だとするなら……。世界の消失をくい止める以外に生き延びる道はなさそうだ。」とアレンは決意を新たにした。手始めに「ダフネリオンの主教に会ってみようと思う」とアレンは語った。

その理由として「フィフリィは俺が宝珠を持っていると言ったが、その宝珠とはなんなのか?なぜ俺が持っていると思ったのか?それを確かめたいという。」と説明した。ナイトホークはアレンの考えを理解しつつも、危険性を指摘した。だがアレンの意思は変わらない。「わかっている。だが、このままではなんの進展もない。いずれ開かなければならない扉なら、今、自分の手で開きたいんだ。」と。

独り言
ずーっとお兄ちゃんの帰り待ってたんだろうなーと思うとニーナがかわいそうでしょうがない。ちなみに実は「ニーナ」って作中では名乗りません。右下に名前が出てるので判明してる感じです。そしてオランジ…。心の中でオレンジって呼んでしまうのはきっと私だけじゃないはず…。

5-3.神都の長

神都ダフネリオンの聖堂に、アレン、ユマ、ナイトホークが姿を現した。案内役のフィフリィは3人に「賢明な判断です。」と告げる。しかしアレンは「真実を知りたくて話を聞きにきただけだ。」と返した。

通された聖堂の奥から、神都の長エンディーグII世が姿を現す。「来たか。久しいな、アベリオル。」と語りかけるエンディーグに、アレンは「お前が神都の長、エンディーグか。」と初めての反応を示す。「私の顔すら、知らないで通すつもりか?……だが今は、関わらずにおこう。」とエンディーグは深く追求するのをやめた。

そんなエンディーグにアレンは聞きたいことがあると切り出す。「神都が俺をつけねらう理由……“宝珠”とは一体なんなんだ?」と。「……知らないというのか?」と怪訝な顔をするエンディーグに、アレンは今は言い争うつもりはないと断り、「ただ真実を教えてほしい。宝珠のことを、俺に話しても、失うものはないだろう?」と続けた。「……よかろう。ならば話してやる。」とエンディーグは答え、宝珠について語り始めた。

“宝珠”はこの世界にただひとつ残る、主神の遺産だと言われている。世界の消失を食い止めるには、神都ダフネリオンにある聖樹『創世の樹』をめざめさせる必要があるが、この樹をめざめさせるには神の力を秘めた“神器”が必要なのだという。主神がいない今、新たな神器は生まれない。ゆえに、最後の神器である宝珠の力が必須なのだ、と。

「どうして俺が、その宝珠を持っていると思った?」と問うアレンに、エンディーグは「偉大なる預言者、ゲッペルがそう語ったからだ。」と答える。「預言者ゲッペルは、数カ月前に神都にあらわれ、驚くべき預言を重ねわが神都の危機を次々と解決してくれた。そのゲッペルが、アベリオルが宝珠を持っていると言ったのだ。クラネスに加担し、宝珠の力でダフネリオンを滅ぼそうとしている、とな。」

アレンは強くそれを否定したが、エンディーグは耳を貸さない。「すでに宝珠と同化しはじめているお前から無理に引き離そうとすれば、お前の命も失われるかもしれん……。それでも渡してもらう。世界の未来のために必要なのだ。」アレンの死を意味するその言葉にフィフリィが息をのむ。それに動じず、エンディーグはフィフリィに命令した。「フィフリィ、聖騎士として命に従うのだ。私情に流されている場合ではない。」

「話し合いで解決できればと思ったが、そうもいかないようだな。」と覚悟を決めるアレン。相手が同盟である以上、こちらも同盟を組むほかない。ユマもナイトホークもやる気で、アレンはどちらかを相方に選び、2対2の同盟戦が始まるのであった。

◆ 戦闘終了後 ◆

エンディーグは「まさか、この私が敗北を喫するとは……」と唇を噛み締める。フィフリィもまた、息を切らしながら「はあ、はあ、かつての友同士が、敵味方に分かれて戦うなんて……」と嘆く。ナイトホークもまた、疲れ果てた表情で「勝ちにはしたが……もう一歩も動けねえ。」と呟いた。

アレンはエンディーグに視線を向け、冷静な口調で「これで決着だな……。退け、エンディーグ。」と告げた。続けて、「俺は宝珠なんて持っていない。」と否定する。そして「それに、いずれ消える神都を制圧して、なんになる?」と問いかけた。しかし、エンディーグII世は「だがしかし、ゲッペルが……」と、誰かの名を口にする。

その瞬間、広間の奥からフードを被った人物が姿を現した。エンディーグは表情を輝かせ、「おお、ゲッペル! 我々の危機を察して、来てくれたのか。」と喜びの声を上げた。「私の魔力を回復させるのだ。そうすればアベリオルを……」と言いかけるが、ゲッペルは冷たく「……断る。」と言い放った。

ゲッペルは一歩踏み出し、「神都最強のセプター、エンディーグ。そして……アレン。」と、それぞれの名を呼んだ。そして「貴様ら両方を倒さなければ、この世界の覇者にはなれんからな。」と不敵に言い放つ。

その言葉に「預言者ゲッペル。お前は、まさか……。」と呟くアレン。「見忘れたとは言わせんぞ。この顔を!」とフードを脱ぎ捨てるゲッペル。フードの下から現れたのは亜神サイクであった。

独り言
予言者ゲッペル妄信しすぎてて笑っちゃった。そして思ってたよりサイクの登場が早かったですね。相変わらず目的達成のために人をこき使うところは変わってない様子。

サブクエスト

5-1-2.美しき女騎士

街とダフネリオンは繋がったままのため、落ち着いて調査をできると安心するアレン。そこへ「……アベリオル!」と呼びかける声に、アレンはハッとして振り返る。「フィフリィ?しまった、戻ってきたのか」と、彼は状況を察して警戒の声を上げた。

フィフリィはアレンに「……アベリオル、なぜあなたは伯爵に味方するの?なぜ私らと戦うことを選んだの?」と問い詰める。アレンは「……待ってくれ」と答え、「俺は伯爵についた覚えもないし、誰かを裏切ったこともない」と弁明する。しかしフィフリィは「答えてはくれないのね」と、アレンの言葉に納得しない様子だった。

アレンは「そっちこそ聞かせろ。俺はお前たちにとって、どういう人間だったんだ?」「今さら、白々しい……」と言葉を濁しながらも話し始めるフィフリィ。「あなたは、とても頼りになるセプターだった。神都軍に属していなかったのに、兵たちはまるであなたを将のように慕っていたわ……。幼なじみの私やエンディーグとも、よく模擬戦をしたわよね」と、アレンの過去の功績と現在の影響力を説明した。

そしてフィフリィはアレンに和解を促す。「今からでも遅くはないわ、投降しなさい。エンディーグ様もお許しになる」と、神都への帰還を促した。しかしアレンはきっぱりと「断わる」と告げ、「俺は宝珠なんか持ってないし、投降する理由もない」と拒絶の意志を示した。

その時、第三者の声が響いた。「神都からの侵略者め、また乗り込みやがったかっ!?」アレンはハッと驚き、「この声は……」と呟いた。現れた人物は徘徊処刑人ゾンクスだった。ゾンクスはアレンに目を向け、「ここで会ったが百年目!侵略者もろともたおしてくれるわ!」と宣戦布告した。

フィフリィはゾンクスの言葉を聞き、アレンを非難する。「こんな下劣な者と通じているなんて……。神都の敵を倒し、同時にあなたの行い、正してあげましょう!」と、アレンの討伐を決意した。

アレンは「逃げ場なしか。道がなければ切り開くまで!」と叫び、戦いの準備を整えた。

◆ 戦闘終了後 ◆

「グオオッ……侵略者をブチのめすはずが! またしても、アレンの奴に!」と叫ぶゾンクス。「貴様がいる限り、オレのイライラはおさまらんわっ!」そう言い残し、その場を立ち去った。

「うううぅ……あくまで抵抗するのですね、アベリオル……。」フィフリィの言葉に対し、アレンは静かに答えた。「俺はアベリオルじゃない。記憶がないのだから、アベリオルとしてふるまうことはできない。お前が襲いかかってくるなら…ただの敵同士だ。」

アレンの言葉を受け、「ただの敵……そうね。本当に記憶をなくしているのなら、敵味方に分かれるつらさは、感じていないでしょうね。」と悲しそうに返事をする。

しかし、すぐに表情を引き締め「この気持ちのやり場が見つかるまで……あきらめる気はない。また来るわ。」と強い決意をアレンに告げ、その場を後にするのであった。

5-2-2.忘れがたき屈辱

村の中を見回るアレンとユマ。「何か思い出せそう?」と問うユマに、アレンは「なにひとつ…俺は本当にここに住んでいたのか?」と周囲を見渡しながら答えた。

そこへ通りがかったオランジが「うお?!まだいやがったのか!」と驚きの声を上げる。「しまった」と呟くアレンに、オランジは「うぜえんだよっ。やっぱり、てめえとの相性は最悪だぜ。思えばガキの頃から、お前はずっと目ざわりな奴だったな。」と憎々しげに吐き捨てた。

その台詞に反応したのはユマだった。「小さい時からアレンと一緒だったの?話してもらえれば、昔のことを思い出すキッカケになるかも。」と問いかける。オランジはまた憎々しげに答えた。「こいつはな小さい時から、抜け目ねえ。たとえば学校での試験だ。頭じゃオレに勝てないからって、コイツは陰でコソコソ勉強してやがった!ヒキョウにも程があるぜ!武術の訓練でもうまくコツをつかんで、いつもオレを出し抜きやがって。てめえと1対1だと、勝ったおぼえがねえ、やっぱり、お前と相性が悪いんだな。」と一気にまくしたてる。

「今日3人で戦っても負けてたよね?」とユマが反論するも、オランジは「あれはちょっかい出しただけだ!」と否定する。そして今度はユマも入れて3人でやろう、今度は負けねぇと言い出した。

意外にも、ユマはその提案に乗った。それに驚くアレンに、ユマは「こういう奴はまたつきまとってくる。それに伯爵との戦いからロクに戦ってない。ちゃんと準備しておかないと、役に立たないかもしれないし。」と、この戦いは自分のためでもあると理由を述べた。アレンはそれに納得し、3人での乱戦が始まるのであった。

◆ 戦闘終了後 ◆

「いい訓練になった」と礼を言うユマ。対照的にオランジは「クソッ、クソッ。どうしてオレは、てめえに勝てねえんだ!」と怒りを露わにする。

そんなオランジをユマは諭す。「そのしつこさ、別の方向へ向けてみたら?弱いセプターじゃないし、人のためになることできそうだけど。」と。だがユマの提案をオランジは一蹴する。「なんにもわかってねえな。オレはとにかく!コイツに煮え湯を飲まさなきゃ気が済まねえんだよ。これは意地とかそんなもんじゃねえ。もっと腹の底からわいてくる、どうにもならねえ気持ちだ!」

「覚えもないのに、こうも恨まれるとはな。」とアレンは呟く。そんなアレンに「つぎに会った時が、てめえの最後だ。」と吐き捨て、オランジはその場を後にした。自分のことを知る手がかりではあるが、もう会わないよう、早く村を出ることを考えるアレンであった。

独り言
オレンジ…じゃなかった、オランジはもう救いようのない馬鹿としか言いようがないですね…。彼を見ているとルルーシュのジェレミアのことも思い出してしまうのは私だけではないはず…。

5-3-2.日々の鍛錬1

「神都側の誤解が解けたはいいが、これからどうする?」とナイトホーク。それにアレンは「創世の樹をよみがえらせる方法を探したいところだが」と答える。だが現状打つ手はない。

そこへフィフリィが現れる。そして「サイクの件では……本当にごめんなさい」と謝罪した。アレンは「気にするな」と気遣うように言うと、フィフリィは「…そう言ってもらえると助かるわ」と安堵した。

そして「ところでなんの相談をしていたの?」と問いかける。ナイトホークは「ここの居心地がよすぎて『このままじゃヤバい』って本能が言ってやがるのさ」と答える。それに対してフィフリィは「時間を持て余してるなら、昔よくやった模擬戦はどうかしら」と提案する。

「模擬戦か…よし、やろう」「俺も参加させてもらうぜ」と即座にアレンとナイトホークは話に乗る。そんな3人に、ユマは「頑張ってね」と声をかけて、模擬戦が始まるのだった。

◆ 戦闘終了後 ◆

「チッ、やはり、アレンは手強いな。したたかさも持ち合わせてやがる。」とナイトホーク。「そうね。ブックの奥にまでしっかりと理念が通っている。」と今度はフィフリィ。

フィフリィは「とても満足よ、アベリオル。あれほど恐ろしいと感じたあなたの力が、今は心強く感じられる」と笑い「もう二度と、敵同士にはなりたくないわ。それじゃ。」と言って去っていった。「だとよ」と笑うナイトホークに「同感だ。強いセプターは、敵にまわしたくない。」とアレンは答えた。

一人無言なユマに「どうした?」とアレンが問いかける。それに「なんでもない。ただちょっと……ね。」とユマは答えるのみであった。

5-3-3.日々の鍛錬2

「また来たわ、時間はある?」とやってきたのはフィフリィ。「あることはあるが…。」と答えたアレンに、「なら……またお手合わせしましょう」と微笑んだ。

そんなフィフリィにユマは「訓練をしにきたの?」と問いかける。それに「え? ええ、まあ、そうね。」と答えたフィフリィに「なら今度は、ナイトホークに代わってわたしがはいる。それでもいい?」と提案するユマ。フィフリィは勿論構わないと返事をする。

意外な申し出に「模擬戦に興味はないんじゃないのか?」と驚いたアレンが聞く。「……気が変わっただけ」と答えたユマは続けて「それからフィフリィ。アレンはもうアベリオルじゃないから」。それに「そうね。アベリオルはアベリオルだけど…。そういう部分もあるかもしれないわ。」と答えるフィフリィ。

それを見ていたナイトホークは「おーおー、微妙な雰囲気になってきたな」と笑う。そして「それじゃ、試合開始だ!」と開始の合図を送るのであった。

◆ 戦闘終了後 ◆

「……あなたの戦い方、たしかによく見ると、昔と少し違うわね。」と敗北したフィフリィが言う。「俺の戦い方? 変化がわかるのか?」と不思議そうにアレンは問い返した。

「カードの切り方が微妙に変わったというか。おそらく、その理由は……」言葉を選びながら答えるフィフリィの話の続きを「……時間、だと思う。」とユマが答えた。「フィフリィの知らない時間、アレンは過ごしてたから。」と。そしてまっすぐに彼女を見て「だから……待ってあげて、フィフリィ。アレンを無理にアベリオルにしようとしないで。」と続けた。

「あなたの言っていることは正しいわ。」そこで一息入れた後「忘れないで。あなたは間違いなくかつてアベリオルだった。いつかまた、アベリオルに戻る日が来ると信じています」と、未来への希望を口にして、その場を去るのであった。

アレンを見てユマが言う。「とにかく、わたしは……アレンが、好きにすればいいと思うから。」それにアレンは笑って「ありがとう。ユマ」と礼を言った。そして「自分のことは、世界の崩壊を防いでからゆっくり考えるとしよう。」と締めくくるのであった。

独り言
ユマは今のアレンしか知らないし、フィフリィは昔のアベリオルしか知らないから、どっちの言いたい事もわかる~~!って感じではあるんですが、フィフリィは基本アレンの意見ガン無視スタイルなので私はユマちゃんにつくぜ!!

まとめ

救世の神都編の幕開けは、消失したはずの神都ダフネリオンの襲来から始まりました。記憶のないアレンが「アベリオル」と呼ばれ、そして「宝珠」という神器があることが一気に発覚した回でしたね。サイクが思ってたよりも早く登場したので、ゼネスもつられて早くでてきてほしいものですね!

神器もでてきたし、そろそろ主神がきえた理由がわかりそうなところまで来ましたね!あとなんでアレンが記憶なくしたのかもそろそろわかるはずです。次回のまとめまでしばらくおまちを~!


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