ジョン・ウィック:パラベラム 感想|ネタバレありの考察と豆知識日記

基本情報
タイトル:ジョン・ウィック:パラベラム(原題:John Wick: Chapter 3 – Parabellum)
公開年:2019年(日本公開:2019年10月4日)
上映時間:131分
ジャンル:アクション / スリラー
監督:チャド・スタヘルスキ
出演:キアヌ・リーブス / ハル・ベリー / マーク・ダカスコス
公式サイト:ジョン・ウィック:パラベラム 公式サイト
Wikipedia:Wikipedia
『 ジョン・ウィック:パラベラム 』いよいよ10月4日から日本でも公開されましたね!!公開初日に行くことは叶わなかったのですが翌日5日は予定があったので早速映画館まで行ってきましたよ~~~!!
控え目に言って今作も最高だったのでジョン・ウィック、ジョンウィック:チャプター2 が気に入ってる方は是非ともパラベラムも映画館まで見に行ってほしいです。今作もバッタバッタ敵を倒していくので爽快ですよ。
というかジョン・ウィックの売上が 1<2<3 らしいので見れば見るほどはまる映画ってのがわかります。わかりみが深い。そんなわけで、チャプター2の感想日記に引き続きパラベラムを見た感想をネタバレ有り・考察と豆知識をちりばめながらつらつらと書いていきたいと思います。
まだ観ていないという方は是非見に行ってからご覧ください。
相変わらずジョン(キアヌ)が体を張っている
ジョン・ウィックシリーズはキアヌが体張ってるので有名ですが今作も相変わらずキレッキレな動きで魅せてくれましたね。個人的に一番気に入ってるのが映画初めのほうででてくるナイフアクション。トライアドという中国系のナイフ使いと戦うあのシーンですね。あの辺りはジョンの動きと言い、戦闘の間といい、すべてが絶妙で見ていて爽快。敵にナイフをグサグサなげるのが変な言い方になりますが見ていてとても楽しかった。
トライアドと戦闘になる前に発射不能(ジャムってる?)な銃を直すため一旦分解し他の銃からパーツを部品を移しかえるシーンがありますが、これも日頃から銃訓練を受けているキアヌだからこそなせた技ですよね。ちなみに直してるほうの銃がレミントンM1875で、分解されたほうの銃はコルト1851ネイビーと1860アーミー。カートリッジは44-40。ジョン・ウィックの世界はこのあたりの設定も非常に細かいですよね。私はFPSゲームに出てくる銃の知識程度しかないのでぱっと見じゃ全然わかりませんがミリオタ系の人は見ていてとても楽しいシーンだったろうなと思います。
ジョンがシリーズで一番使っている弾が「9mmx19弾」らしく別名「9mmパラベラム」と言われているため、今作の名前と地味にリンクしているあたりも粋ですね。
巨人の刺客はガチの巨人
図書館ででてくる刺客アーネスト。「でっか…対格差やば…」ってなりますが実はこの人現役のプロバスケプレイヤー。そのため本当に身長が高い。キアヌの身長は186cmなので、これでも高い方だと思うのですがアーネスト(本名はボバン・マリヤノヴィッチ)の身長なんと221cm!なので本当に大人と子供みたいな対格差がありましたね。
しかしそれをものともせず倒すジョンは流石としかいえない。あと派手さはないものの、ここの戦闘は「本ってそんな使い方できるのかよ…」という謎の新発見をもたらしてくれましたね。物は使いようと言いますが本で首折る発想は流石に今までなかったわ。
ジョンの本名が判明
ディレクターに名乗る場面がありますがここでついにジョンの本名が明らかになりました。ジョン・ウィックが本名だと思ってたんですが違ったんですね。ちなみに一瞬しかでてきませんでしたが本名は「ジャルダーニ・ジョヴォノビッチ」です。
ベラルーシ系の孤児で組織ルスカ・ロマで暗殺者として育てられボスであるディレクターが育ての親となります。ベラルーシってどこぞ?って思って調べてみたら

このあたりのようで、チェルノブイリ原発事故で甚大な被害を被った国のようです。「チェルノブイリ原発被災児」という言葉があるようなのでジョンは災害孤児に近い生い立ちでありその後ロシア側(ディレクター)に引き取られた設定なのかなと考えたり。
ディレクターはロシア系の孤児を集めて暗殺者とバレリーナを育成しているためベラルーシ方面の孤児も集めていてもおかしくはなさそう。もしこの説でいくならですがチェルノブイリ原発事故は33年前である1986年4月26日に起きているため、作中のジョンの年齢と年代が現代とリンクしているなら(現在のキアヌリーブスの年齢が55歳ですので)ジョンは10歳~20歳ごろに孤児になった可能性がでてきますね!
何故「にんじゃりばんばん」が選ばれたのか?
最強の殺し屋ゼロの元へ裁定人が訪れる際きゃりーぱみゅぱみゅの「にんじゃりばんばん」が流れていましたね。使われること自体は上映前から知ってたんですがどこで流すんだ?日本に逃亡してる際に街中で流れるのか?って思ったらまさかの寿司屋さんっていうね。
このきゃりぱみゅの「にんじゃりばんばん」が選ばれた理由についてですが監督であるチャド・スタエルスキがゼロのキャラとジョン・ウィックのキャラを対比したかったんだとか。それで「凶悪な寿司屋がJポップを聞いてたらおもしろいんじゃないか?」となりいろんな曲を聴いた中で一番明るくて楽しいハッピーな曲を選んだ結果にんじゃりばんばんに行きついたそうです。

たしかにあの暗い道にそっとあるお寿司屋さんには似つかわしくない曲なためインパクトは強かったですよね!
後半ゼロの存在が少々うるさい

さて、そんなゼロの存在についてですが。「最強の刺客」らしく、裁定人との会話をみても主席連合に絶対的な忠誠を使っているのがわかります。主席連合の隠し玉的な存在というか、昔のジョンの立ち位置である「殺し屋を殺す殺し屋」ポジションにいるのかもしれませんね。
ゼロ自身もジョンの大ファンらしく「あんたに会ってみたかった」「あんたは期待通りだ!俺たちは同じだ!」というような台詞が作中でもありました。俺たちは同じだっていう部分についてはジョンに完全否定されてましたが…。
私はこのゼロの存在自体は全然ありだと思ってるんですが後半からやたら存在がうるさいのが少しだけ目につきました。ジョンへのあこがれが強すぎて存在がうっとうしいというか…。登場時~ジョンの協力者を粛正してるあたりはまさに最強の暗殺者集団って感じだったんですが、ジョンが絡み始めたあたりで「えぇ…?」となってしまったんですよね。
ただ上記した通り、監督がゼロとジョンのキャラを対比させたかったそうなので最終的な着地地点が黙々と殺すジョンと、無駄な動きや戦闘をしながら殺すゼロにキャラが落ち着いてしまったのかもしれません。ゼロはジョンの大ファンだから本人を前にしてはっちゃけただけな気もしますけどね!
ていうかゼロの弟子であるシノビ1と2も「動きが遅いな」「でもあのジョンウィックだ、まだわからん」という会話をしているあたり、組織全体がジョンのファンかもしれない。まあ伝説の殺し屋だもんね!暗殺者として憧れちゃうのもしょうがないね!でもお前ら思ったほどじゃない感だしてるけど2対1ってことを忘れちゃいけないぞ!
個人的にはチャプター2のアレス(手話で会話してた人)やカシアン(ダンティーノ姉のボディーガード)みたいにゼロ集団はシノビ集団らしく黙って仕事をしてほしかったかなー。
ソフィアの存在について

コンチネンタル・ホテル・モロッコの支配人であり誓印の呪縛により嫌々ながらもジョンの手助けしてくれたソフィア。ソフィアはハル・ベリーが演じているためX-menのストーム役と言えばわかる方も多いんじゃないでしょうか。
個人的にあまり存在を気に留めてなかった彼女なのですが(わんわん使いの人がジョンを手助けしてくれたなー程度の印象)パンフレットを見る限り、今作は結構ソフィアが押されるようですね。作中ではジョンとの関係性は多くは語られずまだ多くの秘密を抱えてるそうなのですが、ソフィアを主人公としたスピンオフ映画化も決定されているため今後その辺りの設定が掘り下げられそうです。
現時点でわかっているソフィアについての情報は
・元殺し屋(作中でも「殺しはもうやめた」と言っている場面がありましたね)
・ジョンを鍛えた人物に鍛えられている
・そのため格闘スタイルがジョンと同じ
・ジョンとソフィアは一緒に育った時期がある(ソフィアも孤児?)
・ソフィアの娘をジョンが救い、その時に使った誓印を今作ジョンが使っている
娘を助けてもらっているのにソフィアがジョンを毛嫌いしている理由はよくわかりませんがその辺りもスピンオフで判明するのかもしれませんね。
コンチネンタル・ホテル NYのモデルについて
ジョン・ウィックの世界とは切っても切り離せないのがコンチネンタル・ホテル。シリーズ内でも色んなところに点在しておりチャプター2では『コンチネンタル・ホテル・ローマ』。今作では『コンチネンタル・ホテル・モロッコ』が新しく登場しました。
国によって見た目は内装が違うため、見ていて楽しいホテル達ですが中でもやっぱりウィンストン率いる『コンチネンタル・ホテル・ニューヨーク』が注目を集めますよね。メインホテルというかホームポジション的な。
さて、そんなコンチネンタル・ホテル・ニューヨーク。映画や漫画の建物にモデルが存在するのはあるあるですがこのホテルにも実在するモデルが存在します。それがNY、ウォール街とボーヴァー通りとパール通りの交差点に存在する「ビーヴァー・ビル」(別名ココア取引所)という建物が外観モデルとなります。
Googleで「ビーヴァー通り マンハッタン南端部」で検索をかけるとそれらしい建物が確認できるので是非検索してみてください。結構「コンチネンタルホテルまんまやん!」な見た目をしているのでニューヨークを旅することがあれば、ファンの方は是非見てみてほしいですね。
パラベラムでのキルカウント
ジョン・ウィックシリーズはジョンが黙々と敵を倒していくのが魅力の一つ。その中で「どれだけジョンが敵を殺したか」というキルカウントがあるのですが1作目が77人、2作目が128人なのに対し、今作は94人に落ち着いたようです。
2から数が減った理由については今作は共闘者(ソフィアやシャロン)がいる事、あと1戦1戦がわりと長めなのが原因じゃないかなと思っています。過去作は基本無名の敵をばったばった倒して中間にボスがいる(アレスやカシアン)感じでしたが、パラベラムは小ボスが点在してる感じで少々戦闘が長い。
そのためパラベラムはチャプター2に比べキルカウントが少なくなった代わりに1戦1戦にかかる時間と戦闘密度が増した感じがします。1作目については最初であることと、相手がロシアンマフィア限定のため一番被害者が少なく済んだんじゃないでしょうかね。
結婚指輪は守ってほしかった
ジョンの行動原理ともいえる亡き妻ヘレンへの愛。1作目では亡き妻から送られた子犬を殺され、車を奪われ怒りが爆発してロシアンマフィアを壊滅させました。2作目では妻と暮らした思い出の家を爆破されサンティーノに裏切られ怒りが爆発してイタリアンマフィアを壊滅させました。
3作目は妻との思い出の品は何も奪われておりませんが途中で罪を償うため、ジョンは自ら妻との結婚指輪を首長に差し出します。個人的にこのあたりで「え?!妻との指輪あげちゃうの?!!」となりました。
だって今までさんざん妻との思い出の数々を奪われ怒っていたのに「妻との思い出」を守るため「妻との誓いである結婚指輪」をわざわざ結婚指輪をつけている指ごと切って首長に自ら差し出してしまったわけですよ。そこまでしないともはや示しがつかない所まで来てしまったという見せ場というか証拠なんでしょうが、個人的には妻との結婚指輪は守ってほしかったな~~~!!!それ、妻との一番大事な思い出じゃないの~~~!!
ウィンストンを助けたことにより首長を裏切った形になりもはや弁明の余地はない感じなので、そのうち首長の元へ指輪取り返しにいきそうではありますが守ってほしかった…!あの指輪…!
ヴィヴァルディ「四季」の「冬」を使った理由
シリーズを通して、基本どのBGMもかっこいいんですがパラベラムはコンチネンタル・ホテルNY 最後の決戦突入時に流れるヴィヴァルディの「四季」、「冬」が一番ぐっときますね。あの静かな空間に「冬」が流れることによりこれからの戦いの厳しさと美しさが想像できるような気がします。
「しかしなんでここでヴィヴァルディの冬なんだろう?確かにいい曲だけど」って考えていたところ、ジョン・ウィックシリーズはシリーズ通して四季に例えられるからなのでは?という考えに行きつきました。
1作目、目に見えない部分は春
妻が生きていたころ。裏稼業からも足を洗い幸せいっぱいな生活はまさに春
1作目、犬を殺されたあたりから夏
ロシアンマフィアに報復するあたりが熱いしブギーマンが絶対に自分を殺しに来る...という恐怖はホラーそのものですよね。
2作目、全体的に秋
またひっそりと静かに暮らそうとしていたところにサンティーノが現れ、無理やり古巣へ連れ戻され、旧友のジアナを殺しサンティーノに裏切られるあたり、背中から哀愁が漂います。
3作目、厳しい冬→春への予兆
パラベラムは完全に冬ですよね。追放され、協力者もなく、厳しい中生き抜こうとしている姿は凍てつく冬を凌ごうとする動物にしかみえません。でも最後の最後に、バワリー・キングに「俺はすごく頭にきている。おまえは?」の問に「俺もだ」と返すためここから逆転劇、つまり春に移行するんじゃないのかなと思いました。
はたして四季は一巡するのか...。4作目が待ち遠しいですね!ちなみに他に流れているクラシック曲はチャイコフスキーの「くるみ割り人形」から「こんぺいとうの踊り」グリーグの「ホルベルクの時代」より「サラバンド」です。でもやっぱり一番わかりやすいのは四季の冬ですね!!スタッフロール最後のほうで流れるアレンジされた冬が最高にかっこよかったです。
主席殺しの罪は誰が背負うべきものか
今作で私が一つだけ疑問に思ってる部分があるんですよ。それは主席殺しの罪は誰が背負うべきなのか?という点。ジョンが追われる理由となったのは主席サンティーノ・ダントニオ殺害の罪ですよね。
ジョンは確かにコンチネンタル・ホテル内で殺しをしてしまったルール違反はありますが、それは除名処分をされ賞金首になる罰があるだけじゃないですか?しかし今回裁定人が動いているのは明らかに「主席殺し」の罪。「主席を殺した罪」と「それを補助した罪」として断罪を始めておりバワリーは「主席を殺しに行くと知っていながら銃と弾を7発渡した」という罪に問われているので明確な気がします。
でも待ってください。そもそも最初に主席殺しを企んでいたのは当のサンティーノだったのでは?
父の後を継いで主席となった姉ジアナの殺害を企て誓印を使ってジョンに半ば無理やりジアナを殺させました。結果繰り上げ当選でサンティーノは主席になれましたよね。つまり主席殺しの最初の罪はサンティーノにあるはずなんですよ。
ジョンは確かに「主席殺し」をした犯人ですが同時に「主席殺しを命令した犯人」を殺した人物でもあるわけです。
裁定人はよくわかったな、というわりと細かい事情も知っているためサンティーノが主席殺しをしたってことも知っているのでは?でもその辺りは今のところ裁定人の裁量には含まれていないようです。
主席だからうまくごまかせていた可能性もありますがこの辺りがどう取り扱われるのか個人的に気になりますね。私が予想しているジョン・ウィックの結末は
・ジョンが主席を全員殺し自由の身になる
・「いっそ俺が首長になったほうが早いのでは?」となり 指輪を取り返すついでに首長殺してジョンが首長になる
の2つだったんですが、最近は
・主席殺害を企てたダンティーノを罰した功績により酌量の余地を与えられ自由の身になる
この選択肢も増えてもいいんじゃないのかなーと考えてます。
なんにしても結末が気になりますね!勝手にパラベラムでシリーズおわりだと思ってたのであの続編ありきの終わり方にはかなりびっくりした覚えがあります。あとどれくらい続くのか今のところ予測不能ですが最終的にジョンには静かに妻との思い出に浸りながら犬と暮らしててほしいですね。その暁には是非あのピットブルに名前を付けてあげて欲しい。
以上!!「ジョン・ウィック:パラベラム」感想日記でした!見に行ったの5日なのに、あれこれ考えながら書いてたら書きあがるのに5日もかかっちゃったよ!どんだけだよ!でもそれくらいいい作品だから、気になってる人は是非1作目と2作目視聴後まだ上映しているうちに映画館へ見に行ってほしいです。映画館を出るころにはジョン・ウィックの顔してること間違いなしです。
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